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Q&A

記事ID : 12442

Q&A : Proteintech(PGI)社 商品やトラブルシューティングについて

FAQ

【商品について】
1. 一次抗体 FAQ
2. 二次抗体 FAQ
3. リコンビナントタンパク質 FAQ
4. ELISAキット FAQ

【アプリケーション(適用)】
5. 抗体アプリケーション FAQ

トラブルシューティング

1. ELISA(Enzyme linked immunosorbent assay) トラブルシューティング
2. ウェスタンブロット トラブルシューティング
3. IHC(免疫組織化学) トラブルシューティング
4. IF(免疫蛍光染色) トラブルシューティング

商品詳細 「プロテインテック(Proteintech)社抗体のご紹介」
プロトコール 「Proteintech(PGI)社 プロトコール」

1. 一次抗体 FAQ

Q1.適切に保存された場合、どのぐらいの期間保存できますか?

A1.プロテインテック社の抗体は、適切に保存されれば、少なくとも5年間は安定です。
コスモ・バイオでは、プロテインテック社抗体の保証期間を1年間とさせていただいております。
ワークしなかった場合、ご購入から1年以内にご連絡いただければ、交換などの対応をさせていただきます。


Q2.抗体をどのように保存すればよいですか?分注した方がよいでしょうか?

A2.オリジナルのチューブは-20℃に保存し、分注はしないでください。凍結を防ぐため50%グリセロールに溶解しています。


Q3.抗体の詳細情報を送ってもらえますか?

A3.プロテインテック社Web上の各抗体商品ページに、詳細情報をアップデートしています。対象の抗体を検索してクリックしてください。データシート中に、バリデートされたアプリケーションや画像などをご確認いただけます。品番のそばにあるPDF又はプリントアイコンをクリックすれば、データシートを印刷できます。


Q4.抗体の濃度は?

A4.データシートに記載の情報をご参照ください。


Q5.抗体の免疫原の配列を教えてください。

A5.プロテインテック社Web上の対象抗体のデータシート上で、「Immunogen」をクリックすれば免疫原の詳細をご確認いただけます。より詳細な情報が必要な場合にはご照会ください。


Q6.抗体用に利用できるブロッキングペプチドはありますか?

A6.プロテインテック社では、自社抗体作製用の免疫原として完全長リコンビナントタンパク質を使用しています。しかしながら、抗原(リコンビナントタンパク質)の中和効果は試験しておらず、これ以外にも抗体に対するブロッキングペプチドはお取り扱いがございません。


Q7.抗体はヒト以外の種にも反応しますか?

A7.プロテインテック社では、通常、ヒト及びマウスの細胞又は組織に対して試験を行っております。マウス細胞又は組織についての情報が見つからない、又はそれ以外の種についての情報が必要な場合は、お気軽にご照会ください。


Q8.抗体の他の種に対する交差性は?

A8.正確に予測するのが困難ですが、免疫原及び交差性の可能性のあるタンパク質との間の、タンパク質配列の相同性の範囲に依存します。NCBI-BLAST(https://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)において、ペアワイズ配列比較を行うことができます。


2. 二次抗体 FAQ

Q1.二次抗体はどのように選んだらよいでしょうか?

A1.二次抗体の選択には、以下のポイントを考慮しなければなりません。

a. 一次抗体の作製に使用した動物は何ですか?
例えば、一次抗体がウサギで作製された場合は抗ウサギ二次抗体を、マウスで作製された場合は抗マウス二次抗体を選択する必要があります。

b. 一次抗体のクラス(又はサブクラス)は何ですか?
二次抗体は一次抗体のクラス/サブクラスとマッチする必要があります。これはモノクローナル抗体の場合、数種類のクラス(サブクラス)が市販されているため、非常に重要です。ウサギで作製されたポリクローナル抗体の場合は、通常はIgGクラスであるため、二次抗体は抗IgG抗体を使用します。

c. どのアプリケーションに使用しますか?
酵素結合二次抗体(ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼなど)は、一般的にはELISA、イムノブロット、免疫組織化学などのアプリケーションに使用します。免疫蛍光、フローサイトメトリーには、フルオレセインや蛍光色素標識二次抗体が必要です。

d. 吸収済(吸着)二次抗体を推奨しますか?
非特異的なバックグラウンドを減らすため、免疫動物種の血清に吸着させた二次抗体がよく使用されます。例えば、ヒト組織、細胞、タンパク質に使用する場合、二次抗体をヒト血清又はヒトIgGに吸着させます。

e. F(ab')2フラグメント製品は必要ですか?
Fcレセプターを持つ免疫細胞又は免疫組織(B細胞、白血球、胸腺、脾臓など)に利用する場合、Fcレセプターとの非特異的な結合を防ぐため、F(ab')2フラグメントを選択することが必要です。もしくは、二次抗体の免疫動物種からの精製IgGを用いて、Fcレセプターをブロックするための吸着ステップを行います。


3. リコンビナントタンパク質 FAQ

Q1.リコンビナントタンパク質の精製にどのような手法を用いていますか?

A1.プロテインテック社では、通常、タンパク質のN-末端に6×Hisタグ又はGSTタグを付加しており、これらのタンパク質をそれぞれ、Ni2+又はグルタチオンアフィニティクロマトグラフィーで精製します。


Q2.リコンビナントタンパク質の保存バッファーは何を使用しますか?

A2.Hisタグリコンビナントタンパク質は、通常、300mMイミダゾール及び10%グリセロールを含む 1x PBSバッファー(58mM Na2HPO4, 17mM NaH2PO4, 68mM NaCl, pH 7.4)に溶解しています。GSTタグリコンビナントタンパク質は、通常、100mMグルタチオン(GSH)及び10%グリセロールを含む1x PBSTバッファー(58mM Na2HPO4, 17mM NaH2PO4, 68mM NaCl, 1% Triton-X100, pH 7.4)に溶解しています。


4. ELISAキット FAQ

Q1.ELISA キット構成品を教えてください。

A1.プロテインテックのELISA キットは、以下の構成品を含みます。

  • 抗体コート 96-ウェルマイクロプレート
  • アッセイスタンダード
  • 検出抗体
  • HRP-標識抗体
  • サンプル希釈液
  • 検出抗体希釈液
  • 洗浄バッファー
  • TMB(tetramethylbenzidine)基質
  • 反応停止液
  • プレートカバーシール

Q2.ELISA キットの検出原理(方法)を教えてください。

A2.プロテインテックELISA キットは、一部の製品を除いて、サンドイッチELISA法を原理としています。


Q3.すべてのプレートは抗体コート済みですか?

A3.はい、すべてのプレートは検出するターゲット特異的な抗体をコート済みです。


Q4.ELISA のスタンダードおよびサンプルは、二連または三連で行わなくてはなりませんか?

A4.少なくとも二連以上での測定を推奨いたします。


Q5.2つの異なるELISA/ロットで試薬を使い回すことはできますか?

A5.いいえ、異なるロット番号の試薬は使用しないでください。


Q6.インキュベーション時間を変更(短くまたは長く)することはできますか?

A6.インキュベーションは、マニュアル記載通りの時間で行ってください。


Q7.試薬の保存方法を教えてください。

A7.マニュアルに記載されている方法で保存してください。


Q8.ELISAキットで推奨されているサンプル以外を使用することはできますか?

A8.多くのELISA キットは、細胞培養上清、血漿、血清で検証されています。しかしながら、プロテインテックでは上記以外のサンプルでも保証いたします。


Q9.ELISAキットの感度を教えてください。

A9.ELISA感度は、それぞれのキットのデータシートに記載されております。


10.スタンダードの値が低い、または全く発色しません。

A10.いくつかの原因が考えられます。例えば、不適切な保存方法、不正確なインキュベーション時間、誤った抗体の添加、不十分な洗浄等が挙げられます。上手く測定できない場合、当社までお問い合わせください。


Q11.バックグラウンドが高くでます。

A11.不適切な洗浄、試薬、サンプル、ウェル間のコンタミネーション等が理由として考えられます。上手く測定できない場合、当社までお問い合わせください。


Q12.サンプルを回収後に保管できますか?

A12.理想的には新鮮なサンプルの使用をおすすめします。サンプルを保管する必要がある場合は、4°Cで短期保管(3日以内)、-20°C/-80°Cで長期保管(最大6か月)することが可能です。サンプルの凍結融解は避けてください。


5. 抗体アプリケーション FAQ

プロテインテック社は、様々なアプリケーションにお使いいただける「多用途」抗体の開発・製造を目指しており、全ての抗体は、プロテインテック社のSatisfaction Guaranteeによってカバーされています。
これについては、https://www.ptglab.co.jp/support/guarantee/で詳細をご確認いただけます。

Q1.間接ELISAではなくマッチペアELISA用の抗体が欲しいのですが、これに特異的な抗体についてテストしてもらえますか?

A1.調査いたしますので、ご照会ください。


Q2.IF 及び/又は IHC用の抗体を購入しました。この抗体に対するネガティブ組織コントロールは取り扱っていますか?

A2.はい、ネガティブ組織コントロールにつきまして、ご提供いたします。価格等につきましてはご照会ください。


Q3.プロテインテック社の抗体は、凍結切片の免疫組織化学染色に使えますか?

A3.プロテインテック社ではパラフィン包埋組織切片でのテストのみ行っており、凍結切片でのパフォーマンスは不明です。


Q4.ウェスタンブロットで検出したターゲットタンパク質の分子量が、予測分子量と異なっていました。なぜでしょうか?

A4.予測分子量がタンパク質配列から算出されていることに注意してください。この結果には以下の可能性が考えられます。

a)ライセートの分解:
サンプルがタンパク質分解により分解されている可能性があります。

b)タンパク質修飾:
いくつかのタンパク質(膜タンパク質など)は、一般的に翻訳後修飾されます(グリコシル化など)。 これにより、タンパク質の一次配列から予測する分子量と異なる場合があります。


Q5.ウェスタンブロットで、メインバンドのほかにもバンドが確認されました。これらのバンドは?

A5.ウェスタンブロットで余分なバンドが現れるのには、いくつかの可能性が考えられます。

a)ライセートの機械的な分解:
サンプルが長期間保存されていたり、組織のホモジナイズ後にタンパク質又は膜が分画されている場合、ターゲットよりも早く移動するバンドが現れる可能性があります。これを防ぐには、新しいライセートを使用してください。

b)ライセートのタンパク質分解:
タンパク質分解はバックグラウンドバンドの一般的な原因です。サンプルに十分な量のプロテアーゼ阻害剤を加えてください。

c)ロードするタンパク質量が多すぎる

d)検出システムの感度が高すぎる

e)ウェスタンブロットのメンブレンが正しくブロッキングされていない

f)ターゲットタンパク質のホモログ又は別のアイソフォーム:
タンパク質ファミリーに属している約3分の1のタンパク質には、抗体に交差性を持つ可能性のあるホモログタンパク質が存在します。更に、単一の遺伝子が異なる分子量のアイソフォームに翻訳されることがあります。抗体は通常これらのうちの1つ以上を検出します。

g)抗体の非特異性:
プロテインテック社では、抗体が複数のターゲットに結合しないよう、厳しい品質保証基準を設けていますが、それでも関連タンパク質に結合してしまう可能性はあります(特にプロテインテック社でテストしなかった組織のライセートにおいて)。


Q6.ウェスタンブロットで抗原を検出できないのですが?

A6.抗原濃度が低すぎる可能性があります。対象抗原の相対濃度が低すぎる(トータルタンパク質の0.2%以下)場合、検出は困難かもしれません。この場合は、ロードするサンプル量を増やすか、分画化又は免疫沈降によって抗原を濃縮してください。


Q7.ウェスタンブロットに使用するメンブレンはどのタイプが推奨されますか?PDVF又はニトロセルロースなど。

A7.プロテインテック社では、タンパク質の保持、物理的強度、化学的互換性に優れているため、ニトロセルロース膜よりもPVDF膜をお奨めしています。市販のPVDF膜の典型的な結合能は、100-200μg/cm2で、ニトロセルロース膜は80-10μg/cm2です。しかし、検出に転写後のタンパク質が未変性の形態を保つ必要がある場合(例えば抗体が立体構造を認識する場合)は、ニトロセルロース膜の方が好ましいです。


1. ELISA(Enzyme linked immunosorbent assay) トラブルシューティング

I. シグナルがない

・ウェルに十分な量の抗原が含まれているか確認してください。
・ブロッキングバッファー及び/又は抗体希釈バッファー中の脱脂粉乳の濃度を下げてください(抗原部位をマスクしてしまう可能性があるため)。
・一次抗体及び/又は二次抗体の濃度を上げてください。
・一次抗体又は/及び二次抗体のインキュベート時間を延長してください。
・一次抗体の免疫動物種及びIgタイプを確認し、二次抗体の種類が間違っていないか確認してください。
・抗体が正しく保存されていたか確認してください。


II. バックグラウンドが高い

・洗浄回数を増やしてください(洗浄不足を防ぐため)。
・ブロッキングの時間の延長及び/又は脱脂粉乳の濃度を調節してください(ブロッキング不足を防ぐため)。
・一次抗体又は二次抗体の濃度を下げてください。
・バッファーにバクテリア汚染の可能性がないか確認してください。


2. ウェスタンブロット トラブルシューティング

I. バンドが検出されない/検出が弱い

・ゲルにロードするトータルタンパク質(又は細胞ライセート)の量を増やしてください。1レーンあたりにロードするトータルライセートの量は最低でも100μg必要で、それよりも多いほうが良好な結果が得られます。
・ニトロセルロース膜を使用している場合は、PVDF膜(低分子量タンパク質の場合はPSQ膜)を試してください。
・ ゲルから膜への転写が良好か確認してください。
・ブロッキングバッファー及び/又は抗体希釈バッファー中の脱脂粉乳の濃度を下げてください(抗原部位をマスクしてしまう可能性があるため)。
・一次抗体及び/又は二次抗体の濃度を上げてください。
・一次抗体又は/及び二次抗体のインキュベート時間を延長してください。
・洗浄回数を最低限まで減らしてください(タンパク質-抗体の結合力が低い可能性)。
・ECL試薬が新しいものか確認してください。
・細胞中のターゲットタンパク質の発現状態を確認してください。
・一次抗体の免疫動物種及びIgタイプを確認し、二次抗体の種類が間違っていないか確認してください。
・抗体が正しく保存されていたか確認してください。


II. 非特異バンドが検出される/バックグラウンドが高い

・ブロッキングの時間の延長及び/又は脱脂粉乳の濃度を調節してください(ブロッキング不足を防ぐため)。
・一次抗体又は二次抗体の濃度を下げてください。
・ゲルにロードするトータルタンパク質(又は細胞ライセート)の量を減らしてください。
・洗浄回数を増やしてください(一次抗体及び/又は二次抗体の非特異的結合を防ぐため)。
・分析対象の凝集や分解が起きていないか確認してください。
・バッファーにバクテリア汚染の可能性がないか確認してください。
・フィルムの露光時間を短縮してください。


3. IHC(免疫組織化学) トラブルシューティング

I. 染色されない

・組織切片に対象の抗原が存在しているか確認してください。
・脱パラフィン化時間を延長するか、キシレン溶液を新しいものに変更してください(脱パラフィン化が不十分な可能性があるため)。
・一次抗体及び/又は二次抗体の濃度を上げてください。
・一次抗体又は/及び二次抗体のインキュベート時間を延長してください。
・固定時間を調節するか、他の固定剤を試してください(組織固定が不十分な可能性があるため)。
・抗体が正しく保存されていたか確認してください。
・一次抗体の免疫動物種及びIgタイプを確認し、二次抗体の種類が間違っていないか確認してください。


II. 過剰染色される/バックグランドが高い

・3%過酸化水素溶液で、内因性のペルオキシダーゼ活性をブロックしてください。
・ブロッキング時間を延長してください。
・一次抗体又は二次抗体の濃度を下げてください。
・一次抗体又は二次抗体のインキュベート時間を短縮してください。
・洗浄回数を増やしてください。
・サンプルを乾燥させないでください。
・バッファーにバクテリア汚染の可能性がないか確認してください。


4. IF(免疫蛍光染色) トラブルシューティング

I. 染色されない/染色が弱い

・一次抗体及び/又は二次抗体の濃度を上げてください。
・一次抗体又は/及び二次抗体のインキュベート時間を延長してください。
・細胞中に対象のタンパク質が発現しているか確認してください。
・抗体が正しく保存されていたか確認してください。
・一次抗体の免疫動物種及びIgタイプを確認し、二次抗体の種類が間違っていないか確認してください。


II. バックグランドが高い

・ブロッキング時間を延長してください。
・一次抗体又は二次抗体の濃度を下げてください。
・一次抗体又は二次抗体のインキュベート時間を短縮してください。
・洗浄回数を増やしてください。
・バッファーにバクテリア汚染の可能性がないか確認してください。



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