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技術情報

記事ID : 17901

MULTIVIEW® PLUS 四重染色プロトコール


以下に記載するプロトコ−ルは、連続的な染色プロセスですが、お客様の実験に合わせて抗体/検出/色素ステップの追加や除去を行ってください。1枚のスライド上で複数の色を使用する場合は、抗原の選択とインキュベーション時間にご注意ください。抗体を使用するステップでブロッキング工程を追加することもできますが、必須ではありません。 下記のプロトコルは、マウス抗p16、ウサギ抗Ki67、マウス抗cd44、およびウサギ抗p38を用いたホルマリン固定パラフィン包埋ヒト子宮頸部組織切片における四重染色プロトコールです。

必要な試薬類

  • Antigen Retrieval Reagent, pH 9 (10X) (品番:ENZ-ACC113)
  • ISH/IHC Peroxidase Block (品番:ENZ-ACC107)
  • Antibody Blocker/Diluent (品番:ENZ-ACC108)
  • POLYVIEW® PLUS HRP (Anti-Mouse) Reagent (品番:ENZ-ACC104)
  • POLYVIEW® PLUS AP (Anti-Rabbit) Reagent (品番:ENZ-ACC110)
  • HIGHDEF® Hematoxylin (品番:ENZ-ACC10)
  • HIGHDEF® Green IHC Chromogen/Substrate (品番:ENZ-ACC130)
  • HIGHDEF® DAB Chromogen/Substrate (品番:ENZ-ACC105)
  • IHC Wash Buffer Salts (品番:ENZ-33803)
  • IHC Chromogen Substrate (AEC) (品番:ADI-950-200)
  • HIGHDEF® Red IHC Chromogen (AP) (品番:ADI-950-141)

注意:IHC色素原基質 (AEC) および HIGHDEF® Red IHC色素原 (AP) を除いて、上記の試薬はすべてMULTIVIEW® PLUS (マウス-HRP /ウサギ-AP) (品番ENZ-KIT181-0150) に含まれています。
MULTIVIEW® PLUSキットのマニュアルには、上記“POLYVIEW® PLUS”試薬を“MULTIVIEW® PLUS”と呼称しています。

試薬調製

  1. 1X 抗原賦活化溶液 (100 mL):
    抗原賦活化試薬 (10X) 10 mL をイオン交換水 90 mL に溶解し、よく混ぜる。
  2. IGHDEF® DAB Chromogen/Substrate ワーキング溶液:
    HIGHDEF® DAB Chromogen/Substrate 試薬1 mL に対し、HIGHDEF® DAB Chromogen 40 µL を加え、よく混ぜる。ワーキング溶液は暗所で7日間安定。
  3. IHC Chromogen Substrate (AEC) ワーキング溶液 (1 mL):
    HIGHDEF® Green AP Substrate試薬 920 µL に対し、HIGHDEF® Green AP Chromogen 80 µL を加え、よく混ぜる。ワーキング溶液は暗所で7日間安定。
  4. IHC Chromogen Substrate (AEC) ワーキング溶液:
    試験管に蒸留水5 mL を加え、AECバッファーを 2滴を加え、よく混ぜる。これに 3% 過酸化水素 2滴を加え、よく混ぜる。ワーキング溶液は6時間安定。
  5. HIGHDEF® Red IHC Chromogen (AP) ワーキング溶液:
    Chromogen と substrate を 1:1 の割合で混ぜ、スライドに直接アプライする。ワーキング溶液は30分間安定だが、すぐの使用を推奨。
  6. 洗浄バッファー (1 L):
    IHC Wash Buffer Salts 1パックを蒸留水1Lに加え、よく混ぜる。これに Tween-20® 500 µL加え、4℃で保管。

染色工程

  1. 脱パラフィン
    • スライドをドライオーブン (55〜60℃) に20分間置きワックスを溶かす。
    • 下記の溶液に指示された時間、順次浸して脱パラフィン処理を行う。
      浸漬番号 試薬 浸漬時間
      1 Xylene (or Xylene substitute) 2 x 5 分
      2 100% Ethanol 2 x 3 分
      3 90% Ethanol 1 分
      4 70% Ethanol 1 分
      5 50% Ethanol 1 分
      6 Deionized Water 1 分
    • 最後の浸漬が終わったら、スライドガラス周辺の余分な液体を拭く。
  2. 抗原賦活化とペルオキシダーゼブロック
    • 1X抗原賦活化溶液で99℃、20分間、抗原賦活化処理をする。
    • スライドを蒸留水で5分間洗浄する。
    • 各検体を ISH/IHC Peroxidase Block 試薬 (〜150 µL)で覆い、室温で5分間インキュベートする。その後洗浄バッファーで2分間の洗浄操作を2回行う。各洗浄間で余分な洗浄バッファーを軽く振り落す。
  3. 染色パート1
    • ウサギ抗ki-67抗体を添加し、30 分間インキュベートする。1X IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • マウス抗p16抗体を添加し、30 分間インキュベートする。1X IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • POLYVIEW® PLUS AP (anti-Rabbit) 溶液を加え、20 分間インキュベートする。1X IHC洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • POLYVIEW® PLUS AP (anti-Mouse) 溶液を加え、20 分間インキュベートする。1X IHC洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • HIGHDEF® Green AP Chromogen/Substrate ワーキング溶液を添加し、室温で10〜15 分間インキュベートする。1X IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • 1X HIGHDEF® IHC Chromogen/Substrateワーキング溶液を添加し、5 分間置く。1X IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
  4. 染色パート2
    • ウサギ抗p38抗体を添加し、30 分間インキュベートする。1X IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • マウス抗cd44抗体を添加し、30 分間インキュベートする。1X IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • POLYVIEW® PLUS AP (anti-Rabbit) 溶液を加え、20 分間インキュベートする。1X IHC洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • POLYVIEW® PLUS AP (anti-Mouse) 溶液を加え、20 分間インキュベートする。1X IHC洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • HIGHDEF® Red IHC Chromogen (AP) ワーキング溶液を添加し、室温で10〜20 分間インキュベートする。1X IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • IHC Chromogen Substrate (DAB) ワーキング溶液を添加し、室温で10〜20 分間置く。1X IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
  5. 対比染色
    • HIGHDEF® Hematocylin を添加し、室温で 1〜2 分間インキュベートする。
    • スライド上の余分な対比染色試薬を除去し、蒸留水で洗浄する。
  6. 後処理
    • 封入剤として水を使用し、光学顕微鏡で観察する。
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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては
使用しないように、十分ご注意ください。


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