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研究用

NutriStem® V9 XF 培地 培養プロトコール


NutriStem® V9 XF 培地を使用した下記のプロトコールについて、英語版から抜粋してご紹介いたします。

<英語版資料ダウンロード>

マニュアル、プロトコール
商品使用例

NutriStem® V9 XF 完全培地の調製

  1. NutriStem® V9 XF基礎培地(品番:05-105-1A)を 2〜8℃もしくは室温で溶解します。
    NutriStem® V9 XF サプリメントミックス(品番:05-106-1F)は室温で溶解せず、氷上で溶解します。
  2. 1mLのサプリメントミックス全量を 500 mLの基礎培地に添加し、ボトルを旋回させてよく混ぜてください。
     培地は直接光があたるのを避けてください。
  3. 調製した培地は 2〜8℃で 2週間以内に使用してください。
  4. 使用前に室温に戻してください。また培地の安定性を保つため、培地は必要な分だけ温めてください。
  5. 培地は小分けして -20℃に保存すれば 6ヵ月保存できます。使用する際は 2〜8℃で一晩置いて溶解させてください。
    溶解後は 2〜8℃で 2週間以内に使用してください。

 

ビトロネクチンのコーティング

0.5 mg/mL ビトロネクチンの調製

最適な結果を得るためにはビトロネクチン ACF (品番:05-754-0002)を推奨しますが、他社同等品でも構いません。
再溶解操作は氷上で行ってください。

  1. 再溶解の前にバイアルをスピンダウンします。
  2. 容量0.2 mg のバイアルに 0.4 mL の滅菌水を添加します。ボルテックスはしないでください。
  3. 氷上で 2〜5 分間インキュベートします。
  4. ピペッティングにより緩やかに混合します。
  5. 使用時まで氷上に置きます(もしくは 2〜8℃で 1 週間保存可能です)。
  6. 使用時まで氷上に置きます(もしくは2〜8℃で 1 週間保存可能です)
  7. 長期保存する際は小分けして -80℃保存(複数回の凍結融解は推奨しません)してください。
    Note:6x10 cm2 (6 well プレート 1 枚分)の面積をコートするためには 0.5 mg/mLの溶液が 60 µL 必要です。

0.5 mg/mL ビトロネクチンを用いたプレコート手順

この手順は10cm2/well(6 wellプレートの 1 well 分に相当)に 0.5 µg/cm2 の濃度でプレコートする手順です。
多くの多能性幹細胞(以下 hPSC)で 0.5 µg〜1 µg/cm2 が最適なコート濃度ですが、細胞株により異なりますのでご自身で最適濃度をご検討ください。

  1. ビトロネクチンACFを氷上で溶解します。
  2. 0.5 µg/cm2 の濃度のビトロネクチン 10 µL を 2 mL の D-PBS(Ca、Mg 不含)(品番:02-023-1など、以下 D-PBS)で希釈します。
  3. Tissue c µLture 処理済の 6 well プレートの 1 well に希釈したビトロネクチンを 2 mL 添加します。
    他のプレートについては下記をご参考ください。
  4. 室温で 1 時間インキュベートします。
    Note:コート済みプレートはパラフィルムなどでシールして乾燥を防ぐことで 2〜8℃で 7 日間保管できます。保存した後に使用する際は使用前に室温に戻して D-PBS で wash してから培地を添加してください。
  5. すぐ使用する際は、ビトロネクチンを吸引除去します。プレートを乾燥させないよう注意してください。
  6. 吸引後すぐに 2 mL の D-PBS で wash します。
  7. 3mLのNutriStem® V9 XF完全培地を添加します。
表. ビトロネクチン ACF コーティング手順のときの推奨ボリューム
培養容器の種類 24well 12well 6well or 35mm シャーレ
およその培養面積 (cm2) 2 4 10
0.5 µg/cm2 の濃度でコーティングする時の
0.5 mg/mL 濃度ビトロネクチンACFの量 (µL)
2 4 10
D-PBS(Ca、Mg不含)の
使用量 (mL)
0.4 0.8 2

0.5 mg/mL ビトロネクチンを用いたプレコートをしない場合の培養手順

hPSC をプレートに播種する前に NutriStem® V9 XF 完全培地の中にビトロネクチン ACF を入れるだけの簡便プロトコールです。 プレコート処理には 0.25〜0.375 µg/cm2 濃度のビトロネクチン ACF が必要です。 最適な濃度は細胞株により異なりますので、プレコート処理で使用される濃度よりも25〜50%少ない濃度からお試し頂き、 ご自身で最適濃度をご検討ください。

10 cm2/well(6wellプレートの 1 well 分)のコーティングに必要なビトロネクチン ACF の量
プレコート処理 ビトロネクチンACFの濃度 0.5 µg/cm2
ビトロネクチンACFの液量* 10 µL
プレコートフリー処理  ビトロネクチンACFの濃度 0.25〜0.375 µg/cm2
ビトロネクチンACFの液量* 5〜7.5 µL
*0.5mg/mL濃度

プレコートフリー処理のプロトコール

この手順は 10cm2/well(6 wellプレートの 1 well 分)に0.5 µg/cm2 の濃度でプレコートする手順です。

  1. ビトロネクチン ACF を氷上で溶解します。
  2. 3 mL の調製済みの NutriStem® V9 XF 培地を添加します。
  3. 平衡化のために 37℃のCO2 インキュベーター内で、30 分インキュベートします。
  4. 下記酵素フリー(トリプシン不使用)の継代方法の手順に沿って細胞を回収します。
  5. 培地が入っている well に 5〜7.5 µL のビトロネクチン ACF を添加し、培養容器を旋回して混合します。
      Note:ビトロネクチン ACF は培地を平衡化する前に添加することもできるかもしれません。ご自身で手順を検討して最適化ください。
  6. 下記酵素フリー(トリプシン不使用)の継代方法の手順に沿って EDTA を使用した継代を行います。
  7. hPSC の細胞塊を播種します。通常の split ratio は 1:8~1:20 で、次の継代までの培養日数は 4 日間です。
  8. 37℃の CO2 インキュベーター内でインキュベートします。細胞塊が均一に播種できるよう、上下左右に培養容器をゆすってください。
  9. 48 時間後、細胞塊が継代可能な大きさになるまで毎日培地交換 (3 mL/well) をします。

酵素フリー(トリプシン不使用)の継代方法

通常は4-5日ごとに継代します。細胞の播種密度は未分化の hPSC を維持するのに重要です。最適でないコンフルエンシーは細胞分化を引き起こす可能性があります。継代のタイミングは、well 内のコロニー数ではなく、コロニーのサイズや密度で見極めてください。

下記の状態が見られたら継代をお勧めします。

  • 細胞コロニーの密度が高すぎる場合
  • 細胞コロニーが大きすぎる場合
  • 細胞コロニーが培養容器の 80%程度を覆っている場合
  • 分化している細胞が全体の 15%以上存在している場合

継代操作前の準備

  • 0.5M EDTA (品番:01-862-1)を D-PBS で希釈して0.5 mM EDTA を調製します。必要によりフィルター滅菌してください。
    室温で6ヵ月保存可能です。
  • ビトロネクチンのプレコート済みプレート;
    well 内を D-PBS(Ca、Mg不含)で wash した後、3 mL の NutriStem® V9 XF 完全培地を添加し、平衡化のために 37℃の CO2 インキュベーター内で 30分インキュベートします。

酵素フリー(トリプシン不使用)の継代方法

この手順は hPSC コロニーを小さな細胞塊として継代する方法です。記載のボリュームは 10 cm2/well(6 wellプレートの 1 well 分)に 0.5 µg/cm2 の濃度でプレコートする場合の手順です。

  1. Welll 内を D-PBS で 2 回 wash します。
  2. Well に 0.5 mM EDTA 溶液を 1 mL 入れ、細胞表面をおおうようにプレートを旋回させ、素早く吸引除去します。
    NOTE:この時点では必要以上に EDTA 溶液に接触させないでください。
  3. Well に 0.5 mM EDTA 溶液を1mL入れ、37℃で 4〜5 分インキュベートします。
    NOTE:インキュベートの時間や温度は hPSC 株により異なります。デリケートな hPSC では、室温で 3〜4 分で充分です。
  4. EDTA 溶液に緩やかに除去し、1 mL の NutriStem® V9 XF 完全培地を添加します。
  5. 1 mL のチップで緩やかに 3〜4回ピペッティングしてコロニーをはがす。Well 全体をピペッティングしますよう注意します。
    NOTE:3〜4 回のピペッティングでは完全に剥がれないコロニーもありますが、スクレーパーの使用や、ピペッティング回数を増やす事はお止めください。 ピペッティングにより細胞塊のサイズがより細かくなり、シングルセルになってしまいます。
  6. 適切な播種密度になるように平衡化済みのNutriStem® V9 XF完全培地で調製し、1 well あたり 3 mL ずつ播種します。通常の split ratio は1:8〜1:20 で、次の継代までの培養日数は 4 日間です。
  7. 37℃の CO2 インキュベーター内でインキュベートします。細胞塊が均一に播種できるよう、上下左右に培養容器をゆすってください。
  8. 48時間後、細胞塊が継代可能な大きさになるまで毎日培地交換(3 mL/well)をします。
    NOTE:継代直後の 48 時間はプレートを動かさないでください(hPSC が分化する原因になり得ます)。
    Point!!:添加する培地量を倍量にすることで、2日間培地交換を省略することができます。

 

NutriStem® V9 XF培地への馴化方法

ご使用中の培地からNutriStem® V9 XF 培地への移行や、マトリゲルからビトロネクチンへの変更は、特別な処理をする必要なくダイレクトに移行が可能です。場合によっては培地の意向と同時にビトロネクチンへの移行も可能かもしれません。コラゲナーゼやディスパーゼなどの細胞剥離方法は推奨しません。hPSC は通常は 2〜3 継代以内に新しい培地に馴化していきます。

細胞馴化を始める前の重要ポイント

  • コンフルエントに近い状態かつバックグラウンドの分化が少ない高品質な細胞で馴化を行ってください。
  • 継代のタイミングは極めて重要です(コンフルエントに近い状態の細胞をご使用ください。
  • 継代時の播種密度は極めて重要です(馴化後初期の 3 継代は低い split ratio で継代してください。細胞が完全に馴化しますと増殖率が高くなってきます)。
  • 細胞形態の変化が予想されます(NutriStem® V9 XF完全培地に馴化すると細胞コロニーの端が中央よりもコンパクトになる場合もあります)。
  • 多少分化します細胞が出現することもありますので、継代操作前に手作業で除去してください。

馴化プロトコール

  • 上述のコーティング手順に沿って準備したコート済みプレートを準備します。
  • 必要量の Nutristem® V9 培地をあらかじめ温めておく。
  • 上述の継代プロトコールに沿って 0.5 mM EDTA を用いて細胞塊コロニーを剥がす。
  • コート済みプレートに適切な濃度の細胞塊を播種し、あらかじめ平衡化した NutriStem® 完全培地を添加します。
    馴化をはじめてからの 3 継代までは split ratio は 1:3〜1:6 を推奨します。
  • 37℃の CO2 インキュベーター内でインキュベートします。細胞塊が均一に播種できるよう、上下左右に培養容器をゆすってください。
  • 48 時間後、細胞塊が継代可能な大きさになるまで毎日培地交換 (3 mL/well) をします。
    NOTE:馴化培養中は若干分化した細胞が現れますので、適切に除去してください。
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