記事ID ： 15835

アブラナ科野菜に含まれる癌予防物質インドール（Indoles）

メーカー名：LKT Laboratories, Inc.

LKT Laboratories社では、アブラナ科野菜に含まれる癌予防物質として研究されている各種インドール（Indoles）を販売しております。

背景

インドールについて

インドール系化合物のいくつかは、キャベツやブロッコリー、芽キャベツ等のアブラナ科の野菜に含まれます［1, 2］。

これらは、共通の親化合物、グルコブラシシン（glucobrassicin）から誘導されます。上記野菜の摂取と特定の癌の予防との関係性が示されており、インドールが化学予防的特性を有することが実証されています［3, 4］。インドール-3-カルビノール（I3C）は、初期段階の発癌を抑制します［5］。また、いくつかの動物モデルで化学的に誘発される発癌を抑制することが示されています［5, 6］。しかしながら、亢進したマスの肝臓癌、マウスの肺癌では、I3Cはまた腫瘍プロモーターとしても作用する可能性が報告されています［7］。I3Cの化学予防特性と発癌性の両方の特性は、第II相薬物代謝酵素と同じく第I相酵素も誘導されることから説明されます［5］。I3Cの二量体である 3,3-ジインドリルメタン（3,3'-Diindolylmethan）は、ヒト癌細胞においてアポトーシスを誘導します［8］。in vitro ではいくつかのシトクロムP450アイソザイムを阻害することが示されており、I3Cの化学予防特性を担う活性代謝物であると示唆されています［9］。また、白菜から単離されたブラシニン（Brassinin）は、マウス乳腺培養においてDMBA誘導性の前癌病変部を抑制することが見出されています［10］。

参考文献

1. Goetz JK, Schravdolf HR. Phytochemistry 22:905-908 (1983).
2. Takasugi M, Katsui M, et al. J. Chem. Soc. Chem. Commun. 1077-1078 (1986).
3. Wattenberg LW, Loub WD. Cancer Res., 38:1410-1413 (1978).
4. Chung FL, Morse MA, Eklind KI. Cancer Res. 52:2719s-2722s (1992).
5. Grubbs CJ, Steele VE, Casebolt T, et al. Anticancer Res. 15:709-716 (1995).
6. Arnao MB, Sanchez-Bravo J, et al. Biochem. Mol. Biol. Int. 39:1125-1134 (1996).
7. Bailey GS, Dashwood RH, et al. IARC Sci. Publ. 105:275-280 (1991).
8. Ge X, Tannai S, et al. Biochem. Biophys. Res. Commun. 228:153-158 (1996).
9. Stresser DM, Bjeldanes LF, et al. J. Biochem. Toxicol. 10:191-201 (1995).
10. Mehta RG, Liu J, Constantinou A, et al. Carcinogenesis 16:399-404 (1995).