ユニバーセル・バイオソリューションズ社との日本国内における独占販売代理店契約締結のお知らせ
このたびコスモ・バイオ株式会社(以下「当社」)は、UNIVERCELL Biosolutions 社(本社:フランス、以下「ユニバーセル社」)と、同社が提供する商品について日本国内における独占販売代理店契約を締結いたしましたのでお知らせいたします。
記
1.契約の目的
ユニバーセル社は、ヒト由来のiPS細胞注1)から血管内皮細胞注2)をつくり、世界に向けて製造、販売を行っている会社です。
一般的に、研究に使用されている血管内皮細胞はドナーから提供される臍帯静脈内皮細胞から採取するため、ドナーによって性質にばらつきが生じ、研究用の材料としては問題がありました。しかし、iPS細胞からつくる場合、同じ性質の高品質な細胞を大量につくることができるため、研究に使用しやすい利点があります。
ユニバーセル社は、iPSアカデミアジャパン株式会社注3)からiPS細胞技術に関するライセンスを取得しています。血管内皮細胞に限らず、ヒトiPS細胞をもとに心筋細胞やその他の創薬研究に有用な細胞の開発・製品化を視野に入れ、積極的に研究活動を行っています。
当社では、このたびのユニバーセル社との独占販売契約締結により、iPS細胞由来の細胞を当社ラインアップに加えることで、創薬研究をより一層支援してまいります。
2.契約の内容
(1)契約締結日:2013年6月25日
(2)販売開始時期:2013年7月より
(3)契約概要:ユニバーセル社が提供するヒトiPS細胞由来の血管内皮細胞の日本国内独占販売
会社名 | UNIVERCELL Biosolutions |
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代表者の役職・氏名 | Guillaume Costecalde, CEO |
所在地 | 29, rue Jeanne Marvig 31400 Toulouse - FRANCE |
設立年月日 | 2010年7月 |
主な事業の内容 | ヒトiPS細胞由来の血管内皮細胞の開発・製造・販売 |
ホームページ | http://www.univercell-biosolutions.com |
4.業績見通しに与える影響
当社の収益基盤の拡大に繋がるものと考えておりますが、当面の業績に大きな影響はありません。
以上
【用語解説】
注1)
iPS細胞は、皮膚の培養細胞に4つの遺伝子(Oct3/4, Sox2, c-Myc, Klf4)を導入することによって、体のどの部分の組織・細胞にも分化する能力を有した人工多能性幹細胞です。
iPS細胞研究は、京都大学の山中伸弥教授らが世界に先駆けて報告し、2012 年にノーベル 生理学・医学賞受賞となったことは記憶に新しいところです。
注2)
血管内皮細胞は、血管の内側を構成する一層の細胞です。血管の平滑筋の収縮・拡張を調節するほか、血小板の凝集を抑制し、血管内で血栓が形成されないように機能する細胞です。動脈硬化をはじめとする循環器系疾患、癌疾患などの研究に使用されています。
注3)
iPSアカデミアジャパン株式会社は、iPS細胞に関する知的財産の管理を京都大学より委託された会社です。
ユニバーセル・バイオソリューションズ社との日本国内における独占販売代理店契約締結のお知らせ PDF形式 121KB 2013年6月26日 |