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研究用

多用途の遠心分離媒体(粉末) 多用途密度勾配遠心分離媒体 Nycodenz®(ニコデンツ)

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Nycodenz®は多用途遠心分離媒体です。Iohexol の粉末で、目的に応じて溶媒に溶かし、濃度調整してご使用いただけます。

Abbott Diagnostics Technologies社(旧Axis-Shield社、メーカー略号:AXS)密度勾配遠心分離媒体について

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これまで、製造元Serumwerk Bernburg 社、販売元Abbott Diagnostics Technologies社として販売されていましたが、 この度、Serumwerk Bernburg社が販売も行うこととなりました。今後も継続し て、コスモ・バイオが製品をお届けいたします。

Nycodenz

【関連商品】

特長

  • 非イオン性、細胞毒性なし
  • 水に溶けやすい
  • 溶解後、オートクレーブ可能
  • 自己密度勾配形成する
  • Gradient Master™ 等の密度勾配作製機を利用可能
  • 核酸、タンパク質、多糖類等の測定を阻害しない
  • サンプルの回収が容易

 

アプリケーション(各種物質の分離)

  • 哺乳類細胞、非哺乳類細胞
  • 細胞小器官
  • 膜小胞
  • ウイルス
  • タンパク質、タンパク質複合体
  • 核酸・タンパク質複合体

性状

SEW_18003_02.jpg

使用方法

I.調製法

1) ニコデンツ溶液の調製法

ニコデンツ粉末を、水または食塩水に凝集塊を作らないようにゆっくり混和しながら加え溶解します。このとき、80% (w/v) 以上の濃度まで溶解でき、密度1.45 g/mLまでの溶液が作製できます。
ホルムアミド、ジメチルホルムアミドには50% (w/v) 、密度1.4 g/mLまで溶解できます。
ニコデンツ濃度と密度の関係を(表1)に示します。

濃度
%(w/v)  (mm)
屈折率
(η)
20℃
密度
(g/mL)
20℃
浸透圧
(m0sm)
粘度
(mPas)
0 0 1.3330 0.999 0 1.0
10 0.122 1.3494 1.052 112 1.3
20 0.244 1.3659 1.105 211 1.4
30 0.365 1.3824 1.159 299 1.8
40 0.487 1.3988 1.212 388 3.2
50 0.609 1.4153 1.265 485 5.3
60 0.731 1.4318 1.319 595 9.5
70 0.853 1.4482 1.372 1045 17.2
80 0.974 1.4647 1.426 - 30.0

表1 ニコデンツ溶液の性状

II.密度勾配作製法

密度勾配の作製には、拡散形成法・凍結融解形成法・自己密度勾配形成法・グラジェントミキサーによる密度勾配形成法があります。

1) 拡散形成法

異なる濃度のニコデンツ溶液を遠心管に重層して密度勾配を形成する方法で、18〜24時間で連続的な密度勾配が得られます。尚、拡散時に遠心管を静かに横に倒せば、時間を短縮することが可能です。この方法で4濃度のニコデンツ溶液を使用した場合、直径1 cmの遠心管では、45分間 (20℃) で連続的な密度勾配を得ることができます(図4)。

2) 凍結融解形成法

ニコデンツの均等溶液を遠心管に入れ、凍結融解することにより密度勾配を得る方法です。尚、凍結融解を繰り返すことにより、より範囲が広く、連続的な密度勾配を得ることができます。40%ニコデンツ5 mLを使用した場合の密度勾配を、(図5)に示します。

3) 自己密度勾配形成法

ニコデンツの均等溶液を遠心することにより、密度勾配を得る方法です。
尚、使用する遠心ロータの種類・遠心時間・遠心スピード、遠心時の温度・ニコデンツの初期濃度等により、勾配の形成が異なります。(図6)
また、均等溶液の下に少量の高密度溶液を敷いて遠心すれば、微妙な密度勾配の調製が可能です。(図7)

4) グラジェントミキサーによる密度勾配形成法

市販のグラジェントミキサーを使用することにより、理想的な連続密度勾配、または任意の非連続密度勾配を形成することができます。

III.密度の測定

1) 屈折率測定法

勾配の密度を測定する方法として、勾配の屈折率を測定する方法が便利です。ニコデンツ溶液の密度と屈折率には直接関係があります。(表1)
密度(g/mL、20℃)=3.242η−3.323
なお、他の溶質が存在すると屈折率が上昇しますので上記公式を応用する時は屈折率の調製を行って下さい。

2) 吸光度測定法

350 nmまたは360 nmの吸光度からも密度測定が可能です。密度と吸光度の関係を(表2)に示します。
尚、他成分の影響を除くためにブランク補正を行ってください。

Nycodenz®の使用法を記載したアプリケーションが、下記 Axis-Shield社 ウェブサイトにございますのでご参照ください。

濃度
% (W/V)
密度
(g/mL)
吸光度
350nm 360nm
1 1.004 0.06 0.03
2 0.009 0.12 0.07
4 1.020 0.25 0.15
6 1.030 0.38 0.23
8 1.040 0.51 0.31
10 1.052 0.64 0.39
15 1.078 0.97 0.58
20 1.105 1.29 0.79
25 1.131 - 0.99

表2 ニコデンツの密度と吸光度の関係

多用途密度勾配遠心分離媒体 Nycodenz®(ニコデンツ)

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Nycodenz(R)詳細データ SEW 18003 500 G
¥170,000

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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