図1.HeLa細胞の増殖に対するStayright™ Purple (品番:45905) とDABの細胞毒性効果の比較。
WST-8アッセイにて、各色素で処理後の細胞生存率を測定した。
IC50値を比較すると、Stayright™ PurpleはDABに比べて細胞毒性が大きく低下していることがわかる。
免疫組織化学(Immunohistochemistry: IHC)は,タンパク質の発現や局在を組織の形態と関連づけて観察するために用いられる手法です。3,3'-ジアミノベンジジン(DAB)は,安価で感度が高く、日常的に使用できることから最も一般的なIHC用色素として使用されてきました。しかしDABには変異原性があり、実験従事者や環境に悪影響を及ぼすことが明らかになっています。さらに、高濃度では細胞に細胞毒性を示すことも知られています。
この問題に対処するため、AAT Bioquest社は、DABよりもはるかに安全なIHC用色素として、新しいStayright™ Purpleを開発しました。Stayright™ Purpleは、HRPの存在下で、DABと同様に高感度で、クリーンかつ濃紫色の染色を迅速かつ簡便に行うことができます。
Stayright™ PurpleのHRP基質も細胞毒性が低く、非変異原性です。紫色の最終産物は有機溶媒や有機マウントメディアに不溶なため、脱水やカバースリップのステップを経ても明瞭な紫色の染色を維持することができます。
この色素はペルオキシダーゼ(HRP)を用いた免疫組織化学(IHC)やin situ hybridization(ISH)の染色法に適しています。