図1. 蛍光によるNOの検出
RAW264.7マクロファージにおける内因性一酸化窒素 (NO) を蛍光検出した。細胞はAAT Bioquest社のNitrixyte™Orange(左、品番:16350) またはDAF-2 diacetate (右、品番:16293) と同濃度でインキュベートした後、リポポリサッカライド (LPS) とL-アルギニン (L-Arg) で処理した (コントロールは処置なし)。
蛍光シグナルは、TRITC (左) またはFITC (右) フィルターセットを装着した蛍光顕微鏡で測定した。
一酸化窒素 (NO) は、多くの生理的・病理的プロセスに関与する重要な生体調節物質です。
NO産生の異常は、多くの免疫疾患や炎症性疾患に関与していると言われています。
NOはフリーラジカルであるため、急速に酸化される為、生体内には比較的低濃度のNOが存在しています。
他の活性酸素と比較して、生体内におけるNOを検出し役割を理解することは、特に困難なことでした。
NOの検出にはDAF-2試薬がよく用いられますが、これには細胞培養液中で自然に加水分解されるという問題点があり、加水分解されたDAF-2は細胞透過性がないため、アッセイバックグランドが高くなります。
一般的に使用されているDAF-2プローブに比べ、Nitrixyte™プローブは安定性に優れ、細胞透過性が向上しているのが特徴です。Cell Meter™ Fluorimetric Intracellular Nitric Oxide (NO) Activity Assay Kit *Orange Fluorescence Optimized for Microplate Reader* (品番:16350) では、NOと反応してCy3®やTRITCに類似したスペクトル特性を持つ明るいオレンジ色の蛍光生成物を生成することができるNitrixyte™Orangeを使用しています。