SensoLyte® 520 β-セクレターゼ アッセイキットは、酵素活性の検出や、セクレターゼ阻害剤のスクリーニングに使用できる均一なアッセイです。
背景
β-セクレターゼは、酸性の細胞内小胞に存在する膜貫通型アスパラギン酸プロテアーゼです。β-アミロイド前駆体タンパク質(APP)のタンパク質切断を介したβ-アミロイドペプチドの生成に、重要な役割を担っています。加齢性の認知障害であるアルツハイマー病(AD)患者の脳にある老人班には、神経毒性β-アミロイドペプチドの蓄積が見られます。2-5
特長
- 蛍光FRETベースのアッセイ
- 高感度: スウェーデン型変異に基づくペプチド配列1
- 長波長 (Ex/Em=490/520nm): 最小限の自家蛍光
- 均一: 混ぜて測定するだけのアッセイ
- 少しの変更で384又は1536ウェルフォーマットに適応可能
構成内容
- β-セクレターゼ基質
- HiLyte Fluor™ 488 蛍光リファレンススタンダード
- β-セクレターゼ阻害剤
- 2X アッセイバッファー
- 停止溶液
- ヒト β-セクレターゼ
検出原理
本キットはQXL® 520/ HiLyte Fluor™ 488 FRET基質を含みます。このFRETペプチドの配列は、スウェーデン変異型APP β-セクレターゼ切断部位に由来します。この変異は、APPを切断するβ-セクレターゼの亢進を引き起こし、ADの早期発症につながります。活性型β-セクレターゼは、FRET基質を2つの別な断片に切断し、励起/発光=490 nm/520 nmでモニターできるHiLyte Fluor™ 488蛍光を放出します。HiLyte Fluor™ 488の長波長蛍光は、生体サンプルや試験化合物中に含まれる成分の自家蛍光による干渉を軽減します。
図1 検出原理
FRETペプチドでは、β-セクレターゼがペプチドをLeu-Asp結合で二つの断片に切断するまで、HiLyte Fluor™ 488の蛍光はQXL® 520によって消光されている。切断が起こるとHiLyte Fluor™ 488の蛍光が回復し、励起/発光=490 nm/520 nm で連続的にモニターできる。
使用例
図2 SensoLyte® 520 β-セクレターゼアッセイキットの感度
希釈の異なるBACEをFRET基質と共に37℃で培養し、40分後に蛍光を測定した (Molecular Devices社 FlexStation 382II)。アッセイの感度は 0.03 mU/µl であった。
- Mullan, M. et al. Nat Genet 1, 345 (1992).
- Vassar, R. et al. Science 286, 735 (1999).
- Glenner, GG. et al. Biochem Biophys Res Commun 120, 885 (1984).
- Selkoe, DJ. Nature 399, A23 (1999).
- Sinha, S. et al. Proc Natl Acad Sci USA 96, 11049 (1999).
SensoLyte® 520 β-セクレターゼ測定アッセイ(蛍光)
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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SensoLyte(R) 520 β-Secretase Assay Kit *Fluorimetric*![]() |
ASI | AS-71144 | 1 KIT [100 assays] |
¥183,000 |
関連情報
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について