本キットに、各種精製メチルトランスフェラーゼを含む Transyme Methyltransferase Assay Kit のお取り扱いもございます。

エピジェネティクスに重要なメチルトランスフェラーゼをユニバーサルに検出 Transcreener® EPIGEN Methyltransferase Assay
BellBrook社;エピジェネティクスに重要なメチルトランスフェラーゼをユニバーサルに検出
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背景
メチルトランスフェラーゼは、S-アデノシルメチオニン(SAMまたはAdoMet)から、アクセプター基質のアミノ基、チオール基、またはヒドロキシル基へのメチル基転移反応を触媒します。その副産物として2S-アデノシルホモシステイン(SAH)が生成されます。アクセプター基質には、タンパク質、DNA、RNA、脂質があります。
メチルトランスフェラーゼは、ヒストンのリジンとアルギニン残基や、ヘミメチル化CpG上のシトシンに対するメチル化反応を介してエピジェネティックな制御を行う役割を担っています。ヒトには、50種類以上のリジンメチルトランスフェラーゼ(PKMT)、10種類のアルギニンメチルトランスフェラーゼ(PRMT)、また3種類のDNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)があります。これらの酵素は、クロマチンの動的改変に重要な役割を果たし、癌やその他の疾患に対する創薬ターゲットとして注目されております。
原理
メチルトランスフェラーゼのアッセイ方法には、ダイレクトにSAHを検出するアッセイ方法は存在しないため、カップリング酵素アッセイが開発されています。
ベルブルック社のTranscreener® EPIGEN Methyltransferase Assayは、2つの酵素を用いた酵素カップリング反応によりSAHから変換されたAMPを、蛍光偏光イムノアッセイ法を用いたTranscreener® AMP2/GMP2アッセイにて検出します。本アッセイフォーマットは、ヒストンメチルトランスフェラーゼおよびDNAメチルトランスフェラーゼの両方を検出可能です。

Fig. 1 Transcreener® EPIGEN Methyltransferaseアッセイの原理(左)とプロトコル(右)
(左)メチルトランスフェラーゼにより生成したSAHは酵素カップリング反応によりAMPに変換され、Transcreener®AMP抗体に補足されているトレーサーと置換されるため、蛍光偏光の減少により酵素活性を検出します。
(右)メチルトランスフェラーゼ反応を停止させた後、カップリング酵素、Transcreener® AMP抗体、トレーサーを含む混合液を添加しFPを検出します。Tracer: Alexa® 633, Ex/Em=635/670nm
構成内容
- 5 mM SAM
- 500 μM SAH
- Stop Buffer A, 1X
- Detection Buffer, 5X
- Coupling Enzyme 1, 1mg/mL
- Coupling Enzyme 2, 1 mg/mL
- Cofactor, 5X
- AMP2/GMP2 Antibody
- AMP2/GMP2 AlexaFluor® 633 Tracer, 800 n (Ex/Em=635/670nm)
特長
- Universal : SAHを検出するため全てのメチルトランスフェラーゼに利用可能
- Homogeneousフォーマット : 蛍光偏光(FP)イムノアッセイで、簡単mix-and-readフォーマット
- Sensitive : nMレベルのSAHを検出可能

Fig. 2 メチルトランスフェラーゼの標準曲線
最適酵素量はEC50からEC80の範囲の20-40unit。

Fig. 3 SAH/SAM標準曲線。
0.1、0.25、0.5、1、5、10、50μMの初期SAM濃度での標準曲線用のサンプルデータを示した。
ΔmP=60-100mP、ユニットの偏光シフトと0Z’値=0.5と、HTSアプリケーションに適するアッセイパフォーマンスを示すが、初期SAM濃度5μM、10μM、50μMに対して、この基準は、SAMの5%未満のSAMがSAHに変換された時に達成された。一方、初期SAM濃度1μM、0.5μMでは約10%の変換率、0.25μM、0.1μM ではそれぞれ15%、30%の変換率のときに達成された。

Fig. 4 Transcreener® EpigenメチルトランスフェラーゼアッセイによるHMTsの検出。
SAMとヒストンH3-由来ペプチド基質としてSet7/ 9、G9a、Suv39H1ヒストンメチルトランスフェラーゼの濃度依存的な酵素活性を測定した。
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