成熟BDNF（matureBDNF)を定量するELISAキット matureBDNF(脳由来神経栄養因子) Rapid™ ELISA Assay

本キットは、サンドイッチELISAで、正しいご使用法でお使いいただければ、細胞培養上清・血清・血漿（クエン酸塩およびEDTA）・ブタ血清・細胞溶解液・脳抽出液・ヒト乳汁およびヒツジCSF中の成熟BDNFを簡便なプロトコールで感度や特異性を損なうことなく3時間以内に定量することができます。

【ご注意】
ヒト乳汁中の BDNF の正確な定量には、分泌性 IgA（sIgA）ブロッカー(品番：BL-001-1250）が必要です。CSFサンプル中の成熟BDNFの測定については、お問い合わせください。

BDNFとは

BDNFはニューロトロフィン・ファミリーに属し、発生過程におけるニューロンの生存と分化を制御しています。ストレス・虚血・発作・低血糖など様々な脳障害によって誘発されるBDNF発現の変化は、うつ病・てんかん・アルツハイマー病・パーキンソン病などの病態に関与している可能性があります。

• 機能：中枢神経系に存在する、または中枢神経系に直結している神経細胞集団の生存を促進します。中枢神経系の多くの領域において、成人のシナプスにおけるシナプス伝達と可塑性の主要な調節因子です。BDNFの多様性は、長期増強（LTP）・長期抑制（LTD）・ある種の短期シナプス可塑性・神経細胞内在性の興奮性の恒常性制御など、さまざまな適応的神経細胞反応への寄与しています。
• サブユニット：モノマーおよびホモダイマーとして存在します。NTRK2/TRKBに結合します。
• 細胞内存在場所: 分泌タンパク質。
• 翻訳後修飾（PTM）： プロペプチドはN-グリコシル化およびグリコ硫酸化されます。PTM：プラスミン（PLG）によって成熟BDNFに変換（類似性による）されます。
• 疾患： BDNFの欠損は先天性中枢性低換気症候群（CCHS）の原因であり、先天性自律神経失調症またはオンディーヌの呪い（睡眠時無呼吸症候群）としても知られています。CCHSは、神経筋疾患や肺疾患、あるいは脳幹に病変がないにもかかわらず、呼吸の異常なコントロールを特徴とするまれな疾患です。呼吸の自律制御が不十分な場合、高炭酸ガス血症および低酸素血症に対する換気および覚醒反応が不十分または無視できる程度になります。CCHSは大抵はCCHS症例の約16％にみられるヒルシュスプルング病などの神経クリストパシーを合併することがあります。
• 類似性：NGF-βファミリーに属します。

※本キットが意図しない目的で使用された場合、Biosensisは責任を負いません。バリデーションされていない検体には免疫グロブリンやその他の成分が含まれている可能性があり、本 ELISA アッセイを妨害する可能性があります。

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