本製品はDRAQ5™の化学誘導体です。無傷細胞と傷害細胞の両方に取り込まれる新規な細胞プローブで、各細胞膜の相対的な完全性を確認できます。本製品はアポトーシスアッセイに有用です。
特長
本製品の利点は親化合物が近赤外にスペクトル特性を有しながら、生細胞への流入速度が著しく異なる点にあります。本製品は生細胞には緩慢に、アポトーシス細胞には迅速に取り込まれるため、これら2つの集団を陽性判定することが可能です。
- 生細胞とアポトーシス細胞への流入速度が異なり、フローサイトメトリーで陽性判定が可能。
- 簡便 - 溶解、洗浄、RNase処理不要。
- GFP, FITC標識との併用に最適 – 本製品の蛍光は近赤外領域(Ex/Em = 633 or 647 nm/700.5 nm)。
- Annexin V染色による確認で細胞片に陰性。
使用例
フローサイトメトリーでリンパ腫のアポトーシスを観察するため細胞を本製品とAnnexin V-FITCで染色
- 染色する細胞を準備します。遠心により細胞を冷PBSで洗浄します。試験管内で1 x 106 / mLの濃度となるよう細胞を結合バッファーで再懸濁します。
- 100 µLの細胞懸濁液を丸底チューブに移します。
- 1 mM APOPTRAK™(供給時)を5 µLと、Annexin V-FITC(オプション)を5 µL加えます。
- 陰性コントロールとして色素の代わりに5 µLのPBSを添加した細胞を用意します。
- ボルテックスで穏やかに混和し、暗所、室温で15分間インキュベートします。
- 各サンプルを400 μLの結合バッファーで希釈します。
- サンプルはフローサイトメトリーで分析するまで氷冷で1時間は保存できます。
*本プロトコルはAPOPTORAK™の最終濃度を50 µMとしています。細胞の種類、用いる抗体や他のマーカーに応じ、予試験で至適濃度(10〜50 µM)を確認してください。
図1 アポトーシス細胞を少量含むB細胞リンパ腫へのAPOPTRAK取り込み
細胞はFITC-Annexin Vで二重染色した
参考文献
Wiltshire M, Patterson LH, Smith PJ. A deep red/low infrared fluorescent cytometric probe, DRAQ5NO, for the discrimination of intact nucleated cells in apoptotic cell populations. Cytometry 2000; 39:217-223
APOPTRAK™
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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APOPTRAKTM![]() |
BSU | AP10100 | 100 UL [1mM] |
¥35,000 |
APOPTRAKTM![]() |
BSU | AP10500 | 500 UL [1mM] |
¥58,000 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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