Buccutite™ 抗体標識キットで用いられている Buccutite™クロスリンクテクノロジーは、一次抗体に酵素やフィコビリタンパク質などの高分子を標識するための、ユニークで簡単な方法です。一次抗体を蛍光色素や酵素で直接標識することで、二次抗体などの必要がなく、それに続く追加のインキュベーションや洗浄ステップも不要になるため免疫染色手順を合理化します。さらに、直接標識された標識結合体は、非特異的結合やバックグラウンド干渉が少ないため、同じ種由来の一次抗体を複数種類使った多重染色にも使用できます。
従来のタンパク質間結合に用いられていたSMCCテクノロジーは煩雑で、且つ収量が低いことが挙げられますが、Buccutite™ テクノロジーでは、より簡単なステップで標識抗体を 100 % 回収できます。
特長
- Buccutite™ FOL-Activated HRP もしくは Buccutite™ FOL-Activated Poly-HRP
- Buccutite™ MTA
- Buccutite™ 反応バッファー
- プロトコール
構成内容
- 25 µg 〜 1 mg の抗体に HRPまたは poly-HRP を共有結合的に標識するための効率的な方法
- 標識結合体は、pH5.0 〜 9.0 の範囲で使用可能
- 優れたロット間の再現性
- カラム精製ステップは不要
- 回収率 100 %
- 長期保存 (4℃、12ヶ月) に対して安定した標識結合体
- ELISA、IHC、ブロッティング、パワースチラミドシグナル増幅およびTSAイメージングに使用可能
Horseradish Peroxidase (西洋ワサビペルオキシダーゼ)
西洋ワサビペルオキシダーゼは、西洋ワサビの根から分離された 44 kDa の金属酵素です。ELISAなどの生化学アプリケーションにおいて酵素レポーターシステムとして広く使用され、ターンオーバー率が高く、弱いシグナルを増幅し、存在量が少ないターゲット検出の可能性を高めることができます。単独でのHRP またはその結合体は、測定可能なシグナルを生成する能力を欠いていりため、ターゲットの視覚化には基質が必要です。HRP は過酸化水素の存在下で基質の酸化を触媒して定量化可能なシグナルを生成します。HRP の基質は、それが生成するシグナルタイプに応じて比色、蛍光、または化学発光基質があります。
基質一覧
HRP基質 | Abs (nm) | Em (nm) | ノート |
---|---|---|---|
ABTS | 420 | N/A |
|
TMB | 450 (stop reaction) 650 (kinetic assay) |
N/A |
|
Amplite™ Blue | 324 | 409 |
|
Amplite ADHP [10-Acetyl-3,7-dihydroxyphenoxazine] |
570 | 583 |
|
Amplite™ Red | 570 | 583 |
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Amplite™ IR | 646 | 667 |
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Luminol [3-Aminophthalhydrazide] *CAS 521-31-3* |
N/A | 410 |
|
* Absorption (Abs) and fluorescence emission maxima (Em), N/A = not applicable.
実験データ
図1. HRP標識ヤギ抗マウス抗体を使用したマウスIgG の検出
標準のELISA法を用いて、Buccutite™HRP抗体標識キット (品番5503) または他社A の HRP抗体標識キットで標識したヤギ抗マウスIgG抗体を使い、マウスIgGを検出した。3倍段階希したマウスIgG抗体を 96ウェルプレート (白色壁/透明底) にコートし、各HRP標識ヤギ抗マウスIgG抗体 100 µL (100 ng / mL) を添加し、次にReadiUse™ TMB基質溶液 (品番11000) 100 µL を各ウェルに添加した。5分間反応させた後、1.0 N HCl を100 µL 添加することで反応を停止し、405 nmで測定した。
図2. HRPもしくはHRP-poly標識ヤギ抗マウス抗体を使用したマウスIgG の検出
標準的なELISA法を用いて、Buccutite™ Poly-HRP抗体標識キット (品番5519) または他社A の poly-HRP抗体標識キットで標識したpoly-HRP標識ヤギ抗マウスIgG抗体、もしくは他社Bで販売している HRP標識ヤギ抗マウスIgG抗体を使い、マウスIgG を検出した。3倍段階希釈したマウスIgG抗体を 96ウェルプレート (白色壁/透明底) にコートし、各HRP標識ヤギ抗マウスIgG抗体及びHRP標識ヤギ抗マウスIgG抗体 100 µL (100 ng / mL) を添加した。次にReadiUse™ TMB基質溶液 (品番11000) 100 µL を各ウェルに添加し、5分間反応させた後、1.0 N HCl を100 µL 添加して反応を停止し、405 nmで測定した。
Buccutite™ HRP / Poly HRP 抗体標識キット
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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