Buccutite™ 抗体標識キットで用いられている Buccutite™クロスリンクテクノロジーは、一次抗体に酵素やフィコビリタンパク質などの高分子を標識するための、ユニークで簡単な方法です。一次抗体を蛍光色素や酵素で直接標識することで、二次抗体などの必要がなく、それに続く追加のインキュベーションや洗浄ステップも不要になるため免疫染色手順を合理化します。さらに、直接標識された標識結合体は、非特異的結合やバックグラウンド干渉が少ないため、同じ種由来の一次抗体を複数種類使った多重染色にも使用できます。
従来のタンパク質間結合に用いられていたSMCCテクノロジーは煩雑で、且つ収量が低いことが挙げられますが、Buccutite™ テクノロジーでは、より簡単なステップで標識抗体を 100 % 回収できます。
Buccutite™ | SMCC | |
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最低抗体濃度 | 100 ug/mL | 0.5 ~ 5 mg/mL |
標識方法 | 2つの独自のリンカー、Buccutite™ MTA 及び Buccutite™ FOLを使用し、タンパク質間結合を促進 | ヘテロ二官能性架橋剤を使用してタンパク質結合を促進。標識手順は煩雑で、バイオコンジュゲーション化学の知識が必要。 |
可能な標識 | PE / APC / Tandem Dyes / HRP / Poly-HRP / AP (ただし品番1315 は種類問わず2種類のタンパク質を結合) | タンパク質に依存 |
標識と抗体の結合タイプ | 共有結合 | 共有結合 |
BSAもしくは他の安定化剤との互換性 | なし | なし |
精製の有無 | 不要 (品番1315は必要) | 必要 |
結合にかかる時間 | 2 時間 | 4 時間もしくはそれ以上 |
手作業時間 | ~15 分 | 2 時間 |
標識結合体の収量 | 100 % | ~30 % |
ロット間差 | 最小限 | 高い |
用途 | FC / IF / IHC / WB / ELISA | FC / IF / IHC / WB / ELISA |