デキストラン硫酸ナトリウム (DSS)は、実験動物で大腸炎を誘発するために使用され、大腸炎研究のゴールデン スタンダードとなっています。TdB Labs社の DSS は、ほぼ30 年間、大腸炎の研究に使用されてきました。現在、TdB Labs社の DSSを使用して大腸炎を誘発した研究が 300件以上公開されています。
背景
大腸炎誘発剤「デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)」について
大腸炎誘発剤「デキストラン硫酸ナトリウム/Dextran sulfate sodium(DSS)」は約40年前、Uppsala にある Pharmacia社で実験動物の大腸炎を誘発するために研究が開始されました。Tony de Belder氏が率いる化学部門のグループは、分子量と置換度の異なるデキストラン硫酸塩を調製し、最終的に分子量約40kDa、硫酸含量16〜19%のデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)塩を選び、実験動物の大腸炎に関する研究を行うことになりました(1)。大腸炎用のDSSは、2〜5%の濃度で飲料水中に経口投与されました。1991年、小規模ながら生産を開始し、TdB Consultancy社(現TdB Labs社)を通して入手が可能になりました。
- A-C.Bylund-Fellenius, L-G.Axelsson and E.Landström. Protective effect of sulfasalazine and olsalazine in dextran sulfate-induced colitis in the mouse. Gastroenterology. 1992;102(4):A600.
大腸炎用DSSはナトリウム塩として供給され、リン酸塩の少量添加により安定化されています。分析証明書は各バッチに添付されます。分子量範囲、硫黄含有量、水分などは慎重に管理されています。
特長
平均分子量約 40000 のデキストランのポリアニオン誘導体であり、
水に容易に溶ける白色からオフホワイトの粉末ナトリウム塩として供給されます。
品名 | Dextran sulfate sodium (DSS) |
---|---|
品番 | DB001 |
CAS RN® | 9011-18-1 |
形状 | 白色粉末 |
分子量 | 36,000 - 50,000 Da |
pH | 5.0-6.5 |
硫黄含有率 | 16〜19% |
遊離硫酸塩 | ≦2% |
アプリケーション
DSS誘発性大腸炎に対する投与量の推奨値
マウスで臨床症状を得るためには、飲料水中 2〜4%のDSS濃度が推奨され、その変動は系統、年齢、性別および液体摂取量に依存します。ラットでは、やや高い濃度が必要な場合があり、推奨される投与量は3.5〜5%です。すべての実験動物における投与量も、大腸炎の発症をより穏やかにするか、より積極的に反応させるかなど、研究の要求に応じて調整する必要があります。DSSの使用を希望される方は、まず飲料水中に2.5〜5%のDSSを投与する範囲で試験を行ってみてください。
データファイルから、マウスやラット、その他動物での使用文献一覧と共に、各動物種での参考投与量をご覧いただけます。
大腸炎誘発用DSS
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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Dextran sulfate sodium![]() |
TDB | DB001 | 50 G |
¥94,000 |
Dextran sulfate sodium![]() |
TDB | DB001 | 100 G |
¥132,000 |
Dextran sulfate sodium![]() |
TDB | DB001 | 500 G |
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