ウイルス感染細胞の確認に 抗double-stranded RNA抗体

J2クローンはdsRNA検出において広く使用されるようになってきました。本クローンは当初は植物ウイルスの検出に用いられていましたが、ウイルス感染細胞において、positive strand RNAウイルスがdsRNAを生成したことがJ2クローンを用いて確認され、2006年にWeber氏によって発表されると、様々なシステムに用いられるようになりました。J2クローンは、C型肝炎ウイルス、デングウイルス、ライノウイルス、チクングニアウイルス、狂犬病ウイルス、ポリオウイルス、豚コレラウイルス、ブロムモザイクウイルスなど多くのウイルスのdsRNA中間体を検出可能です。J2クローンは、電子顕微鏡法、免疫蛍光染色、免疫組織染色、ドットブロット、ELISAなどのイムノキャプチャー法にご使用いただけます。また、未知の病原体が細菌性かウイルス性か検証することも可能です(Richardson et al., 2010)。さらに、in vitroで合成したmRNAからdsRNAが除去されているかを検証する目的で使用された例もあります（Kariko et al., 2011）。

商品データ

J5クローンは、広く用いられているJ2クローンと同様の親和性、特異性でdsRNAを認識しますが、アイソタイプが異なります（IgG2b kappa）。アイソタイプの選択肢が増えることで、免疫染色でdsRNAと他のマーカーを共染色する際など、より利用しやすくなります。

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K1クローンは、広く用いられているJ2抗体と同様の親和性でdsRNAを認識することができます。さらに、本抗体は細胞および組織中のdsRNAを組織学的および細胞学的に検出することができます。J2クローンでは満足な結果が得られない場合に、交差反応を解消し、バックグラウンドを改善できる可能性があります。 K1クローンは、肝炎ウイルス、タイラーマウス脳脊髄炎ウイルスまたは日本脳炎ウイルスのような多様なウイルスのdsRNA中間体検出に使用可能です。Poly I:C (Polyinosinic-polycytidylic acid) を検出する場合は、合成ポリリボヌクレオチドに対する親和性の理由から、J2クローンよりもK1クローンの使用をおすすめします (Schönborn et al., 1991)。K1クローンは、免疫蛍光染色、フローサイトメトリー、ドットブロット、ELISAなどにご使用いただけます。

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K2クローンはIgMアイソタイプを有します。K2クローンは主に、J2クローンとK1クローンでは不十分な特殊な用途に使われます。K2クローンは主としてELISAおよびサンドイッチELISAに用いられています。一般に、K2クローンは、IgG アイソタイプ以外の抗dsRNA抗体が必要とされる用途において使用することができます。

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3種類のクローンが入ったお試しセット（J2、J5、K1クローン）

ポジティブコントロールdsRNA

dsRNA検出用 ELISAキット