本製品は、ヒト血漿におけるプラスミン/α2-抗プラスミン(PAP)複合体の測定を目的としています。本アッセイでは、PAP複合体のみを測定します。本製品は遊離プラスミノーゲン、α2-抗プラスミン、または他のプラスミン複合体は測定せず、またこれらの影響も受けません。
背景
アルファ2-アンチプラスミン(α2-抗プラスミン)は、単鎖で分子量70,000のプラスミン阻害剤であり、プラスミンと迅速に反応して不活性なプラスミン/α2-アンチプラスミン(plasmin/alpha-2-antiplasmin:PAP)複合体を形成します。α2-アンチプラスミンは肝臓により合成され、およそ1 µM (70 µg/mL) 濃度で血漿内を循環します。また、血液が凝固する際には20%が架橋されます。PAP複合体は2段階の過程で形成されます。第一に、プラスミンのリジン結合部位とα2-アンチプラスミンのカルボキシ末端領域が可逆的な複合体を形成します。第二段階では、阻害剤のペプチド結合の切断により不可逆的な複合体が形成されます。PAP複合体形成の増大がフィブリン形成の増大と同時に起こります。したがって、フィブリン分解物のレベルとPAP複合体の相関関係が存在します。
特長
サンプル | アプロチニン (最終濃度 2,000 KIU/mL) とベンズアミジン(最終濃度20 mM)含有でクエン酸にて採取した血漿。 PPACK含有採集チューブも利用可能。 |
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サンプル調製 | 1:10 希釈 (低 PAP レベル)、1:100 (高 PAPレベル) |
サンプル容量 | 100 µLの希釈サンプル |
アッセイ時間 | 一晩培養 |
標準範囲 | 0 - 250 ng/mL |
検出限界 | N.D. |
精度 | アッセイ内 CV < 5.0%、 アッセイ間 CV < 10.0% |
試験数 | 96 |
構成内容
- MAb抗-ヒトPAP 複合体 IgG コート済み96ウェルマイクロプレート
- 5バイアル:PAP標準物質、0.5 mL(凍結乾燥)
- 1バイアル:PAPコントロール、高、0.5 mL(凍結乾燥)
- 1バイアル:PAPコントロール、低、0.5 mL(凍結乾燥)
- 1バイアル:検出抗体、HRP-抗-ヒトプラスミノーゲンIgG、0.3 mL
- 1バイアル:希釈緩衝液(2.5x濃縮)、20 mL
- 2バイアル:洗浄液、0.05% Tween 20 含有 0.15 M PBS(12.5x濃縮)20 mL
- 1バイアル:基質(TMB)、12 mL
- 1バイアル:停止液(0.45M硫酸)、12 mL
プロトコール概要
- プレートを洗浄後、スタンダード/サンプルの添加
- 冷蔵にて一晩インキュベーション
- 洗浄
- 検出抗体の添加
- 37度にて2時間インキュベーション
- 洗浄
- TMB基質の添加
- 室温にて20分間インキュベーション
- 停止液の添加
- 吸光度の測定(測定波長:450 nm)
製品データ
PAP測定ELISAキット
【関連商品】
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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IMUCLONETM D-dimer ELISA![]() |
BDX | 602 | 1 KIT |
¥324,000 |
【関連情報】
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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