ページの本文へ移動

記事ID : 39480
研究用

シングルセルや微量RNAの解析におすすめ LUTHOR 3' mRNA-Seq ライブラリ調製キット(イルミナ社機器用)

このエントリーをはてなブックマークに追加

LUTHORは、mRNAの3’末端付近に対してcDNAライブラリを調製するキットです。シングルセルや微量RNAサンプルを用いて、網羅的にmRNAを定量解析することが可能です。

特長

  • シングルセルや少量の細胞(1 〜 100 cells)、微量RNA(10 pg 〜 1 ng)からの3' mRNA-Seqライブラリ調製に
  • T7 プロモーターとT7 RNA ポリメラーゼを用いて、オリジナルのmRNA 分子から直接RNAを増幅
  • 高感度、高再現性
  • 増幅が難しいサンプルや分解されやすいサンプルからも高品質な結果が得られる
  • Lexogen社12 nt Unique Dual Indexing Set(UDI)と組み合わせてライブラリ調製し、マルチプレックス化、エラー修正に対応

ワークフロー

LUTHOR 3' mRNA-Seq ライブラリの調製は、THOR(T7 High-resolution Original RNA)増幅技術を用いた RNA 増幅から始まります。この技術では、内在性の mRNA 鋳型から直接 RNA コピーを生成します(図 1)。オリジナルのmRNA に T7 プロモーターを付加し、次に、mRNA- プロモ ーター分子を鋳型にin vitro転写によりアンチセンス RNAコピーを生成します。これらのコピーはプロモーター配列を持たないので、オリジナルの mRNA 分子だけが鋳型として働き、繰り返し増幅されます。RNA 増幅後、ランダムプライミングで 3' 末端付近に対応する一本鎖 cDNA へ変換します。PCRステップでは、第二鎖が合成され、cDNAが増幅されます。この過程で、cDNAにイルミナ社機器に対応した i7, i5インデックスが付加されます。LUTHOR 3' mRNA-Seqライブラリ調製では、別売りのLexogen 社 12 nt Unique Dual Indexing Set(UDI)を併せて使用します。最大で 384 pre-mixed i5/i7 UDIsの用意があり、インデックスエラーの修正に有用です。

LUTHOR 3’mRNA-Seqライブラリ調製キットのワークフロー

図1 LUTHOR 3’mRNA-Seqライブラリ調製キットのワークフロー
オリジナルのmRNAの3’末端にT7プロモーターを付加し、T7 RNAポリメラーゼを用いて、繰り返しアンチセンス鎖を合成する。その後、ランダムプライミングによってcDNAを合成、PCRを行い、イルミナ社機器でシークエンス解析可能な二本鎖DNAを調製する。

パフォーマンス

解析が難しいサンプルであっても高品質な結果が得られる

LUTHOR 3' mRNA-Seqでは、コーディング配列にフォーカスしライブラリ調製し、リボソームRNAを排除することで、内在性 mRNA を忠実に解析します(図 2)。

検出遺伝子数

図2 マッピングされたリードの分布
100 pg の ultra-low input Universal Human Reference RNA(UHRR)およびマウスミクログリアRNA、シングルセル(HEK293T 細胞、マウス ES 細胞)から生成されたリードの大部分はエクソン配列にマッピングされた。

高い感度

検出遺伝子数

図3 検出遺伝子数
LUTHOR3’RNA-Seqライブラリ調製キットを用いて、ultra-low input Universal Human Reference RNA (UHRR、4連) 、3種のシングルセル (HEK293T細胞/マウスES細胞/ショウジョウバエS2細胞、 細胞毎に8連) からライブラリを作製し、シークエンス解析を行った。サンプルあたり1Mリードで解析し、検出された遺伝子の数は閾値 >1 Counts Per Million でカウントした。

アプリケーション

LUTHOR 3' mRNA-Seq は非常に高感度で、微量 RNA やシングルセルの遺伝子発現解析に最適です。LUTHOR 3' mRNA-Seq はトランスクリプトームにおける摂動、例えば、細胞の不均一性、薬剤への応答、疾患研究や免疫研究、シングルセル CRISPR スクリーニング、バイオマーカー探索などに利用可能です。

優れた性能と再現性

画期的な THOR 増幅技術と安定したライブラリ調製法の組み合わせにより、高感度で遺伝子を検出するだけでなく、微量 RNA を用いた反復実験では非常に高い再現性が得られています(図 4A)。また、2 つの凍結マウス ES 細胞を解析し、サンプル間で高い相関性が見られました(図 4B)。

検出遺伝子数

図4 LUTHOR 3' mRNA-Seq Library Prep Kit の優れた再現性
遺伝子カウントの相関を示す。A)10 pg UHRR を用いた反復実験 B)FACSでソートした 2 つのマウス ES 細胞(細胞をソート後 -80℃で保存、ライブラリ調製し、1 M リード / サンプルで解析)。

LUTHOR 3' mRNA-Seq では、Lexogen 社独自の THOR 増幅技術を用いて、非常に高感度にシングルセルの遺伝子発現解析を行うことが可能です。従来法のように cDNA(中間体)に変換し増幅するのではなく、最初のステップでオリジナルの mRNA から直接 RNA を増幅します。また、微量の RNAサンプルや分解されやすいシングルセルでも 3' mRNA-Seqを行うことが可能です。LUTHOR 3' mRNA-Seq はシングルセルのトランスクリプトームを詳細に解析可能で、高頻度で発現している遺伝子のみを検出する従来の single-cell RNA-Seq 法よりも優れたパフォーマンスを発揮します。

LUTHOR 3’ mRNA-Seq Library Prep Kit for Illumina

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
LUTHOR 3' mRNA-Seq Library Prep Kit for Illumina, 24 preps詳細データ LEX 143.24 24 PREP.
販売終了
LUTHOR 3' mRNA-Seq Library Prep Kit for Illumina, 96 preps詳細データ LEX 143.96 96 PREP.
販売終了

UDI 12 nt Sets

※LUTHOR 3’ mRNA-Seq Library Prep Kitは、別売りのLexogen社 UDI 12 nt Sets(A1-A4 またはB1)が必要です。

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Lexogen UDI 12 nt Set A1 (UDI12A_0001-0096), 1 rxn/UDI詳細データ LEX 101.96 96 RXN
¥189,000
Lexogen UDI 12 nt Set A2 (UDI12A_0097-0192), 1 rxn/UDI詳細データ LEX 102.96 96 RXN
¥189,000
Lexogen UDI 12 nt Set A3 (UDI12A_0193-0288), 1 rxn/UDI詳細データ LEX 103.96 96 RXN
¥189,000
Lexogen UDI 12 nt Set A4 (UDI12A_0289-0384), 1 rxn/UDI詳細データ LEX 104.96 96 RXN
¥189,000
Lexogen UDI 12 nt Sets A1-A4 (UDI12A_0001-0384), 1 rxn/UDI詳細データ LEX 156.384 384 RXN
お問い合わせ
Lexogen UDI 12 nt Unique Dual Indexing Set B1 (UDI12B_0001-0096), 1 rxn/UDI詳細データ LEX 105.96 96 RXN
¥189,000

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

お問い合わせ

「LUTHOR 3' mRNA-Seq ライブラリ調製キット(イルミナ社機器用)」は、下記のカテゴリーに属しています。

メーカー・代理店一覧

サポート情報

SNSアカウント

オウンドメディア

※当社のWEBサイトはユーザーの利便性を最適にし、それを保証するためにクッキーを使用しています。
 このWEBサイトの利用を継続することで、クッキーの使用に同意することになります。

© COSMO BIO