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記事ID : 36802
研究用

がん幹細胞の濃縮が容易に可能 Magnetic Cell separation Kit for Human CD44v9+ Cancer Stem Cell

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Magnetic Cell separation Kit for Human CD44v9+ Cancer Stem Cellは、がん幹細胞に高頻度で発現亢進している膜抗原CD44v8-10に高いアフィニティで結合するモノクローナル抗体を結合した磁性粒子で、磁気分離を利用してがん幹細胞を濃縮することができます。

背景

近年、がん組織の形成やその転移、再発など、がん化の根源が、がん幹細胞によるものである事が明らかになってきています。このため、癌を根絶するためにはがん幹細胞の排除が必須であると考えられ、がん幹細胞は、がん治療の究極の標的として注目されています。しかし、がん幹細胞は、組織や細胞株中に、数%以下と極めて少ない量しか存在しないため、それを標的とした治療薬の開発やその機能解析研究はこれまで困難な状況にありました。
「抗CD44v抗体」は、がん幹細胞において高頻度で発現亢進している膜抗原CD44v8-10に高いアフィニティで結合するモノクローナル抗体で、セルソーター等を用いることにより、これまで困難であったがん幹細胞の濃縮が容易に実現可能となります。がん幹細胞が濃縮されることにより、in vitroでのがん幹細胞の評価系として用いられている「スフィア培養系」やin vivoの評価系として用いられている「マウス肺転移モデル」の構築が可能となり、癌の発生・転移メカニズムの解明や、がん幹細胞に対する治療薬のスクリーニングが可能となります。「抗CD44v抗体」は、がん幹細胞をターゲットとした新たな治療薬開発のための有力なツールとなります。

特長

  • がん幹細胞マーカー抗体を結合した磁気粒子で容易にがん幹細胞を濃縮可能
  • FACSを使用せず、マグネットスタンドを使った簡便な操作でがん幹細胞を回収
  • 分離した細胞はフローサイトメトリーの解析に使用可能

構成内容

  • anti-CD44v9 magnetic beads(RV3 beads)
  • Binding buffer
  • Wash buffer

がん幹細胞濃縮キットのワークフロー

CSR_CSCSEP1_04.jpg

フローサイトメトリーによる実験例

CD44v9-GFP安定発現細胞を分離し、フローサイトメトリーによる解析

RV3ビーズ陽性細胞中のCD44v9発現細胞の比率

図1. RV3ビーズ陽性細胞中のCD44v9発現細胞の比率
CD44v9-GFPを293F細胞に導入した安定発現細胞と親細胞株の293F細胞を任意の比率で混在させた細胞群(A、B、C)を本製品を用いて分離した。
CD44v9発現細胞は、分離前の4.97%(A)、15.3%(B)、55.7%(C)から分離後は、86.4%(A)、97.1%(B)、99.0%(C)に濃縮された。

がん細胞を分離し、フローサイトメトリーによる解析

RV3ビーズ陽性細胞中のCD44v9発現細胞の比率

図2. RV3ビーズ陽性細胞中のCD44v9発現細胞の比率
RV3ビーズ陽性細胞をPE標識抗ラットIgG抗体で染色し、フローサイトメトリーで解析した。ヒト前立腺がん細胞株PC-3(A)、ヒト膵臓腺がん細胞株AsPC-1(B)においても、分離前に比べ、CD44v9発現細胞の比率が増加した。

Magnetic Cell separation Kit for Human CD44v9+ Cancer Stem Cell

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Magnetic Cell separation Kit for Human CD44v9+ Cancer Stem Cell詳細データ CSR CSC-SEP1 1 KIT
[10 test]
¥175,000

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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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