高感度にATPを検出するホモジニアスアッセイ PhosphoWorks™ 発光ATPアッセイ

PhosphoWorks™ 発光ATPアッセイは、発光法により、迅速で簡便かつ高感度にATPを検出するホモジニアスアッセイキットです。3 pmolのATPを検出する能力を有しています。

アデノシン三リン酸（ATP）は、細胞のエネルギー論や代謝調節および細胞内シグナル伝達に関与する複雑な有機分子です。それはすべての生物に一次エネルギー通貨として存在し、生命活動が停止すると急速に分解します。よって、ATPの分析は、生存生物の存在を同定するために様々な研究用途において利用される有用なツールとなっています。一般的な用途には、細胞生存率および細胞毒性、サンプル表面上の細菌検出、培養中の体細胞中や水中の細菌定量、ならびに食品品質および汚染試験などがあります。

原理

本キットは、ホタルルシフェラーゼとその基質ルシフェリンとの反応を利用しています。ホタルルシフェラーゼは、ルシフェリンの二段階酸化を触媒する酵素です。 マグネシウムの存在下では、ルシフェラーゼはルシフェリン、ATPおよび酸素の反応を触媒して560 nmの光を放出します。ATP量が制限成分であるとき、光の強度はATPの濃度に比例します。このアッセイでは、発光マイクロプレートリーダーを用いて、シグナルを検出します。

ATP検出による哺乳動物細胞の細胞生存率、細胞毒性および増殖性の決定に有用です。

• 自動化に最適：溶液除去や分離操作不要
• 96ウェルまたは384ウェルのマイクロタイタープレートに対応
• 高感度または安定的：
  Bright Glowキット（品番21610）/ 3 pmolのATP検出または10個/wellの細胞数を検出
  Steady Glowキット（品番21609）/ 最低でも4時間までシグナル減衰なし, 検出限界：0.1 nM

• Component A: ATP Monitoring Enzyme, 1 vial
• Component B: ATP Sensor (Light-sensitive), 1 vial
• Component C: Reaction Buffer Freeze, 1 vial (10 mL)

1. テスト化合物と細胞の調整(100 µL/96-well plate or 25 µL/384-well plate)
2. 等量のATPワーキング試薬を添加(100 µL/96-well plate or 25 µL/384-well plate)
3. 10-20分室温でインキュベート
4. 化学発光強度をモニタリング

PhosphoWorks™ 発光ATPアッセイキット (品番21610)

図.1 PhosphoWorks™ Luminescence ATP Assay Kit を用いたCHO-K1細胞数の測定
96ウェル白色プレート使用 / 分析機器：NOVOstarプレートリーダー（BMG Labtech）
1ウェルあたり10個/wellの細胞を検出（Z'ファクター= 0.6）/ integration time:1秒

図.2 PhosphoWorks™ Luminescence ATP Assay Kitを用いたATPの用量反応測定
96ウェル白色プレート使用/ 分析機器NOVOstarプレートリーダー（BMG Labtech）
インキュベーション時間：〜2時間 / integration time:1秒
3 pmolのATPを検出（Z'ファクター= 0.6）(青30分、赤1時間、および緑2時間）
半減期は1.5時間以上

PhosphoWorks™ 発光ATPアッセイキット (品番21609)

図.3 PhosphoWorks™ Luminescence ATP Assay Kitを用いたATPの用量反応測定
96ウェル白色プレート使用/ 分析機器NOVOstarプレートリーダー（BMG Labtech）
100 µMから0.1 nMまでのATP濃度についての線形発光シグナルを、シグナル減衰なしで5時間までモニターした（Z'ファクター= 0.7）（上の図は20分、1、2、3、4、および5時間のシグナルを示す）
積分時間:1秒

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