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常温で固化する透明なゲルで包埋し、器官／組織／細胞の長期間観察ができます。 TetraFix

本製品は、ジェリクル株式会社の有するテトラゲル技術を用いて開発した細胞や生体組織用固定化材です。
自己固化性のTetraFix A/B水溶液を添加するだけで細胞や生体組織を簡単に固定でき、細胞や生体組織を数週間固定したまま、顕微鏡等における観察が可能になります。
＊本製品はジェリクル株式会社とコスモ・バイオ株式会社との共同開発品です。

TetraFixはジェリクル株式会社とコスモ・バイオ株式会社との共同開発品です

サンプルのお申し込み

* 無料サンプルは1研究室あたり1点のみです。

特長

低細胞毒性 ：生体直交性の反応によるゲル化が、細胞や組織のありのままの観察を可能
迅速なゲル化 ：速やかなゲル化により、細胞の沈降や組織の変化を最小限に抑え、自然な状態での観察を可能に
高い物質透過性 ：高含水率による優れた物質透過性が、染色やマーキングを効率的に
寸法維持性 ：ゲルの低膨潤性により、組織の形状やサイズを大きく変化させずに維持し、観察の精度を高める
高い透明性 ：ゲルの均一性により、顕微鏡での観察を容易にし、細部までの確認を可能に

テトラゲル技術

テトラゲル技術
図1.
小角中性子散乱測定から非常に均一な構造（紐の長さが揃っていて絡み合いが少なくダマになっていない）を作っています。架橋不均一性が殆どなく、局所的にみると高分子溶液的な構造です。また、均一な構造であるために網目の鎖が非常に有効にネットワークを形成しています。均一であるから、力がかかった際に応力がうまく分散して、大きな変形でも壊れないゲルが作られているのです。地球上で一番固いダイヤモンドのような構造（正四面体構造）を作っていながら柔らかくて非常にタフなゲルです。

構成内容

TetraFix A（5 mg×5本）
TetraFix B（5 mg×5本）
Dissolving Buffer（5 mL×1本）

使用方法

TetraFix A、TetraFix BおよびDissolving Bufferを室温に戻す。
TetraFix A 5 mgにDissolving Buffer 250 µLを加え、ボルテックスミキサーで混合し、Solution A^※を調製する。
TetraFix B 5 mgにDissolving Buffer 250 µLを加え、ボルテックスミキサーで混合し、Solution B^※を調製する。
サンプルに任意の量のSolution Aを添加し、続けて同量のSolution Bを添加することで、直ちにゲルが形成される。

※ Solution A、Bは、調製後30分以内に使用してください。必要に応じて、0.22 µmフィルターを用いて、ろ過滅菌をおこなってください。

使用例1

マウス卵巣をTetraFixで固定化して培養し、40時間卵母細胞を継続蛍光観察

卵巣をTetraFixで固定化して培養

大阪大学医学系研究科生殖遺伝学教室加藤譲先生　ご提供

使用例2

植物（ゼニゴケ）組織の観察

TetraFixあり
視野が固定され、長期間葉緑体の動きを観察することができた

TetraFixなし
観察初期は葉緑体が確認できるが、観察中に視野の移動、サンプルの乾燥がみられる

宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センター児玉豊先生　ご提供

参考論文

Relationship between relocation of phototropin to the chloroplast periphery and the initiation of chloroplast movement in Marchantia polymorpha
Momoko Sakata, Shun Kimura, Yuta Fujii, Takamasa Sakai, Yutaka Kodama
Plant Diet, Volume3, Issue8, August 2019

FAQ

TetraFixで固定した後の細胞や生体組織の維持方法を教えてください。

TetraFixで細胞や生体組織を固定した後は、それらの細胞／生体組織の維持に元々適した培地を添加してください。なお、培地によって一度形成されたゲルが分解することはございません。培地が不要な用途においては、TetraFixの乾燥を防ぐために、生理食塩水もしくはリン酸緩衝生理食塩水を添加してください。