血管内皮細胞の傷害マーカー トロンボモジュリン測定ELISAキット IMUBIND® Thrombomodulin ELISA

本製品は、ヒト血漿、血清、および細胞培養上清中のトロンボモジュリンの測定を目的としたELISAです。本ELISAでは、全形態および切断型のトロンボモジュリンとトロンボモジュリン/トロンビン複合体を測定しますが、非機能性のものや分解断片に対しては感受性が低くなります。

トロンボモジュリン（Thrombomodulin :TM）はトロンビンの細胞表面受容体です。トロンボモジュリンが占有されると、トロンビンを凝血原タンパク質からプロテインCの活性化因子へと転換します。このトロンボモジュリン-トロンビン複合体がプロテインCの触媒作用活性化を1000倍以上促進します。一度活性化プロテインC（APC）が産生されると、トロンボモジュリンは自身のもつ様々な血液因子（Va、VIIIa、Xa、および XIIIa）を不活化する能力を通じて主要な抗凝固剤として作用します。トロンビン結合に競合する中で、トロンボモジュリンはフィブリノゲンからフィブリンへの転換、プロテインSの不活化、および血小板凝集の誘導におけるトロンビンのタンパク質分解性効力を阻害します。血小板、単球、および好中球は、培養内皮細胞に比べて少ない量のトロンボモジュリンを含有しています。
トロンボモジュリンはヒト血漿や尿において切断型で存在し、細胞表面に存在するトロンボモジュリンの膜貫通および細胞質領域をもっていません。ヒト血漿中を循環するトロンボモジュリンを詳細に分析することで、限定された機能のみを持つと考えられるより短鎖な断片または分解型が明らかになりました。トロンボモジュリンの血漿レベルはin vivo内皮細胞傷害マーカーとして利用されています。

• 抗ヒトトロンボモジュリンIgGコート済み96ウェルマイクロプレート（strip:6x16well）
• 2バイアル：トロンボモジュリン枯渇血漿、0.5 mL、凍結乾燥
• 1バイアル：トロンボモジュリンコントロール、1.0 mL、凍結乾燥
• 2バイアル：トロンボモジュリン標準物質、10 ng/mL、凍結乾燥
• 1バイアル：抗-ヒトトロンボモジュリン検出抗体HRP標識、250 µL
• 1バイアル：検出抗体希釈液、15 mL、凍結乾燥
• 2バイアル：基質、TMB、11 mL
• 1パック：洗浄緩衝液、Tween 20含有PBS緩衝液、pH 7.4、1 L、粉末

1. スタンダード/サンプル/コントロールの添加
2. 室温にて1時間インキュベーション
3. 洗浄
4. 検出抗体の添加
5. 室温にて30分間インキュベーション
6. TMB基質の添加
7. 室温にて20分間インキュベーション
8. 停止液の添加
9. 吸光度の測定（測定波長：450 nm）

図1 本キットを用いた結果および検量線例

【関連情報】

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