U6の方が強力なプロモーターですが、強力ゆえにオフターゲッティング効果や細胞毒性を引き起こす可能性が高くなります。ほとんどの場合、どちらのプロモーターも使用できますが、それぞれのプロモーターには組織や細胞への特異性があります。使用予定の細胞にどちらのプロモーターが使用されているか文献等をご確認いただくことをお勧めいたします。
トランスフェクション効率が80%以上の時にノックダウン効率を測定してください。
ベクターに含まれるレポーター遺伝子を用いて、トランスフェクション効率をモニターすることができます。
また、トランスフェクション効率の低い細胞株には、レンチウイルスを用いてトランスフェクションするshRNAクローンのレンチウイルスタイプを使用いただけます。
トランスフェクションした細胞からRNAを採取し、定量RT-PCRで遺伝子発現の減少を推定することができます。
shRNAのサイレンシング効果を評価するには、qPCR よりもウェスタンブロット法を推奨します。
スクランブルコントロールクローンをトランスフェクションした細胞からの遺伝子発現レベルは、shRNAをトランスフェクションしたサンプルと比較する必要があります。
トランスフェクション効率に影響を与える要因としては、以下の5点が挙げられます。
- プラスミドDNAの品質
- 細胞の状態
- トランスフェクション試薬およびプラスミドの品質、状態、または保存年数
- トランスフェクション時の細胞密度
- 細胞とDNA/トランスフェクション試薬複合体の接触時間
スクランブルコントロールクローンは、スクランブル配列(どのゲノム配列とも一致しない配列)をshRNAベクターにクローニングすることにより構築されます。
プラスミドの発現によって引き起こされる潜在的な非特異的効果を除去するためのネガティブコントロールとして機能します。
ピューロマイシンへの感受性は細胞種ごとに異なります。最適なピューロマイシンの濃度を決定するために、使用予定の細胞でkill curveを確認することをお勧めします。