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技術情報

記事ID : 45496

ネオアンチゲン特異的T細胞応答を高感度に可視化MHC Dextramer®を用いた腫瘍浸潤白血球に対する治療用ペプチドの効果検討


MHC Dextramer®は、抗原特異的T細胞を高感度に検出可能な試薬です。MHC Dextramer®試薬を用いて、リポソームによるネオアンチゲンペプチドの送達が、MC38-G12D腫瘍を有するC57BL/6マウスにおける、腫瘍浸潤CD8+ T細胞に与える影響を検討した事例1)をご紹介します。

IMX_mhc_dextramer_schematic_diagram_01.png

参考文献

  1. A nanoparticle vaccine that targets neoantigen peptides to lymphoid tissues elicits robust antitumor T cell responses. Arbelaez et al., npj Vaccines (2020), 5, 106

研究概要

抗原G12D由来の変異ネオアンチゲンであるAdpgkペプチドとアジュバントCpGをリポソーム(Neo-Lpx)に封入し、C57BL/6マウスに皮下腫瘍移植5日後に免疫しました。14日目に無作為化後、Neo-Lpx(CpG/ペプチド50µg)をさらに投与しました。摘出したMC38-G12D腫瘍から腫瘍浸潤白血球(TIL)を調製し、Adpgk/H2Db Dextramer®試薬(カスタム品)を用いたフローサイトメトリーにより、Adpgk特異的CD8+ T細胞が検出されました。

結果

Neo-Lpx処理後、ネオアンチゲンペプチドAdpgk特異的なCD8+ TILが腫瘍内で増加しました(図1a)。TILは抗原特異性や機能において不均一であるため、腫瘍抗原に応答するT細胞の解析が重要でした。そこで、T細胞機能不全につながる可能性のある慢性的抗原刺激のマーカーに着目しました。その結果、Neo-Lpx処理腫瘍由来のすべてのTILでPD-1およびTim3の高発現が認められました。さらに、Adpgk Dextramer®試薬を用いて、リポプレックスワクチンにより増幅されたTILと全TILを比較したところ、前者でより高い機能不全の特徴がみられました(図1b)。

IMX_mhc_dextramer_peptide_vaccine_til_analysis_fig01.png
図1:腫瘍浸潤Adpgk特異的CD8+ T細胞の検出およびチェックポイントの特徴
a)抗原G12D由来の変異ネオアンチゲンペプチドAdpgkに特異的なMHC I Dextramer®を用い、Neo-Lpxで免疫したマウスにおける変異Adpgk特異的CD8+TILの検出。
b)MHC I Dextramer®染色によりAdpgk特異的または非特異的なTILについて、PD-1およびTim3の発現を解析した。

結論

  • 目的に応じてカスタマイズしたMHC I Dextramer®試薬を用いることで、Neo-Lpx免疫を行ったC57BL/6マウスのMC38腫瘍においてAdpgk特異的CD8+ T細胞の検出に成功しました。
  • MHC Dextramer®は、こうした抗原特異的T細胞応答を詳細に解析するための有用なツールであり、がん免疫療法の評価やワクチン開発において有効に活用できます。
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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては
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