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技術情報

記事ID : 17890

高い特異性でTCRに結合し、抗原特異的T細胞集団を単離・検出MHCデキストラマーを使用した凍結切片の抗原特異的T細胞の in situ 検出


Dextramer試薬の最適濃度はアプリケーションによって10倍以上変化する可能性があり、MHC Dextramer®を用いた凍結切片の染色は、組織やT細胞受容体(TCR)特異性によって最適化する必要があります。T細胞受容体(TCR)ごとにアプリケーションごとにDextramerの濃度を慎重にご検討ください。このプロトコールはPE標識 DextramerをCy3で増感して染色するように設計されていますが、別の蛍光色素のDextramerにもお使いいただけます。また、以下に挙げた試薬を使ってヒトの皮膚組織用の染色に最適化されていますが、他の組織の染色にもお使いいただけます。

必要な試薬・バッファー

  • MHC Dextramer® / PE (Immudex社)
  • Normal human serum (NHS) (Sanquin社)
  • Normal goat serum (NGS) (Sanquin社)
  • Rabbit anti-PE antibody (Biogenesis社)
  • Goat anti-rabbit / Cy3 antibody (F(ab)2, Jackson Immuno Research Laboratories社)
  • Mouse serum (Sanquin)
  • Anti-human CD8 / FITC antibody (Novocastra社)
  • VECTASHIELD mounting medium (H-1000) (Vector Laboratories社)
  • アセトン
  • PBS, pH7.4
  • BSA(牛血清アルブミン)

染色プロトコール

  1. -20℃に設定したクライオスタットの中で凍結組織を平衡化する。6 µm厚に薄切し、スライド貼り付けて室温で2〜3時間風乾燥する。
  2. アセトンで10分間固定する。
  3. スライドが十分浸水する量のPBSで3回洗浄する。
  4. 5% NGS / PBS 100 µLで30分間プレインキュベーションする。プレインキュベーション後は洗浄しない。
  5. MHC Dextramer®を0.5% NHS (v/v) / PBSで希釈(例えば1, 1/2, 1/4, 1/8希釈など)し、それぞれ100 µLずつ用意する。
  6. それぞれの希釈液100 µLで4℃ 一晩スライドを染色する。
  7. PBSで3回洗浄する。
  8. Rabbit anti-PE 抗体 (1% BSA / PBSで1:200に希釈) 100 µLで30分間インキュベートする。
  9. PBSで3回洗浄する。
  10. Goat anti-rabbit / Cy3 抗体 (1% BSA / PBSで1:400に希釈) 100 µLで30分間インキュベートする。
  11. PBSで3回洗浄する。
  12. Anti-CD8 / FITC 抗体 (1% BSA / PBSで1:20に希釈) 100 µLで1時間インキュベートする。
  13. PBSで3回洗浄する。
  14. VECTASHIELD mounting medium で封入し、解析するまで4℃保存する。
  15. 染色したスライドをコンフォーカルレーザー顕微鏡で解析する。
参考文献

  1. Kim Y, Faaij CMJM, et. Al., In situ detection of HY-specific T cells in acute graft-versus-host disease-affected male skin after sex-mismatched stem cell transplantation. Biology of Blood and Marrow Transplantation: Journal of the American Society for Blood and Marrow Transplantation 18(3):381-7. (2012)

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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては
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