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技術情報

記事ID : 17107
研究用

Enzo Life Sciences(ENZ)社 MULTIVIEW® 四重染色プロトコール


プロトコールには染色過程の順番が記載されていますが、ご希望の色数に対応させるためには、抗体/検出/発色ステップの追加・省略の必要があります。多重染色時の抗原選択、インキュベーション時間はスライドごとに注意が必要です。ブロッキングステップの追加が抗体アプリケーション間で必要になる場合もあります。

本プロトコールではホルマリン固定パラフィン包埋されたヒト扁桃腺切片について、マウス抗ヒトマクロファージ(CD68)モノクローナル抗体、ウサギ抗ヒトλ鎖ポリクローナル抗体、ウサギ抗ヒトκ鎖ポリクローナル抗体、マウス抗ヒトサイトケラチン (高分子量)モノクローナル抗体を使った、四重染色の方法を記載しています。

必要な試薬例

  • IHC Tissue Primer (品番:ADI-950-234)
  • IHC Background Blocker (品番:ADI-950-230)
  • IHC Wash Buffer (品番:ADI-950-235)
  • IHC Antigen Retrieval Reagent (Tris-EDTA, pH 9.0) (品番:ADI-950-274)
  • POLYVIEW® IHC Reagent (mouse-HRP) (品番:ADI-950-112)
  • POLYVIEW® IHC Reagent (rabbit-AP) (品番:ADI-950-111)
  • HIGHDEF® IHC Chromogen Substrate (DAB, stable) (品番:ADI-950-212)
  • HIGHDEF® Blue IHC Chromogen (AP) (品番:ADI-950-150)
  • HIGHDEF® Red IHC Chromogen (AP) (品番:ADI-950-140)
  • HIGHDEF® Yellow IHC Chromogen (HRP) (品番:ADI-950-170)

試薬調製

試薬によっては一週間程度安定なものもありますが、最適な結果を得るために、試薬は新たに調製したものをご使用ください。

  1. 1 × HIGHDEF® IHC Chromogen Substrate (DAB, stable) 希釈標準溶液:
    ミキシングボトルに HIGHDEF® DAB を1滴(およそ 200 μL)と HIGHDEF® DAB 基質バッファー 1 mL を加え、よく混ぜる。希釈標準溶液は暗所で7日間安定。
  2. 1 × HIGHDEF® Blue IHC Chromogen (AP) 希釈標準溶液:
    ミキシングボトルに HIGHDEF® Blue 色素を1滴(およそ 200 μL)と HIGHDEF® Blue バッファー 1 mL を加え、よく混ぜる。希釈標準溶液は暗所で6時間安定。
  3. 1 × HIGHDEF® Red IHC Chromogen (AP) 希釈標準溶液:
    ミキシングボトルに HIGHDEF® Red 色素を1ドロップ(およそ 200 μL)と HIGHDEF® Red バッファー 1 mL を加え、よく混ぜる。都度調製してください。希釈標準溶液は 20〜30 分ほどしか安定ではありません。
  4. 1 × HIGHDEF® yellow IHC Chromogen (HRP) 希釈標準溶液:
    ミキシングボトルに HIGHDEF® Yellow 色素を1滴(およそ 200 μL)と HIGHDEF® Yellow バッファー 1 mL を加え、よく混ぜる。希釈標準溶液は暗所で1日間安定です。

染色過程

注意:洗浄操作は、バックグラウンドブロッキングステップ以降を除いて、各ステップ後に 1×IHC 洗浄バッファーで行ってください。

  1. 抗原賦活化
    • a. 必要に応じて抗原賦活化を行う。推奨溶液:IHC 酵素抗原賦活化試薬(品番:ADI-950-280)、IHC 抗原賦活化試薬 (クエン酸、pH6.0)(品番:ADI-950-270)もしくは 10 × IHC 抗原賦活化試薬(EDTA、pH8.0)(品番:ADI-950-273)。
  2. 組織調製
      a. IHC Tissue Primer で 5 分間スライドをインキュベートする。1 × IHC 洗浄バッファーで1分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • b. IHC Background Blocker で 5 分間ブロックする。
  3. 染色パート1
    • a. マウス抗ヒトマクロファージ(CD68)モノクローナル抗体を添加し、30 分間インキュベートする。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • b. mouse-HRP POLYVIEW® IHC 試薬溶液を加え、20 分間インキュベートする。1 × IHC で 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • c. 1 × HIGHDEF® IHC Chromogen Substrate (DAB, stable) 希釈標準溶液を添加し、5 分間置く。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
  4. 染色パート2
    • a. ウサギ抗ヒトλ鎖ポリクローナル抗体を添加し、30 分間インキュベートする。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • b. rabbit-AP POLYVIEW® IHC 試薬-溶液を加え、20 分間インキュベートする。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • c. 1 × HIGHDEF® Blue IHC Chromogen (AP) 希釈標準溶液を添加し、5 分間置く。1×IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
  5. 染色パート3
    • a. ウサギ抗ヒトκ鎖ポリクローナル抗体を添加し、30 分間インキュベートする。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • b. rabbit-AP POLYVIEW® IHC 試薬溶液を加え、20 分間インキュベートする。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • c. 1 × HIGHDEF® Red IHC Chromogen (AP) 希釈標準溶液を添加し、5 分間置く。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
  6. 染色パート4
    • a. マウス抗ヒトサイトケラチン(高分子量)モノクローナル抗体を添加し、30 分間インキュベートする。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • b. mouse-HRP POLYVIEW® IHC 試薬溶液を加え、20 分間インキュベートする。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
    • c. 1 × HIGHDEF® Yellow IHC Chromogen (HRP) 希釈標準溶液を添加し、5 分間置く。1 × IHC 洗浄バッファーで 1 分間の洗浄操作を 3 回行う。
  7. 対比染色
    • a. ヘマトキシリン(HIGHDEF® IHC Hematocylin, 品番:ADI-950-220)もしくはメチルグリーンのどちらかを添加。2 分間インキュベートする。
  8. 後処理
    • a. 蒸留水か脱イオン水でスライドをリンスする。
    • b. 組織切片を乾燥させずにスライドから余分な水分を除去する。組織が封入する前に湿っていることを確かめる。アルコールやキシレンでの脱水は行わないでください。
    • c. Permanent Mounting Medium、HIGHDEF® IHC Mount(品番:ADI-950-261)を 2〜3 滴スライドに垂らして覆う。
お問い合わせ

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては
使用しないように、十分ご注意ください。


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