Caspase-3 活性を蛍光検出 生細胞内 リアルタイム カスパーゼ3 アッセイ NucView™

生細胞内でカスパーゼ3の活性をリアルタイムで検出できる基質／キットです。
カスパーゼ3の検出と細胞の核染色を同時に行えます。

NucView™ 488（緑色）、NucView™ 405（青色）、NucView™ 530（オレンジ色）の3種類の蛍光基質をご用意しております。

NucView™ カスパーゼ3 基質

DEVD-NucView™ カスパーゼ3 基質は、インタクトな細胞内でカスパーゼ3活性をリアルタイムに追跡できる蛍光基質です。

反応前は、カスパーゼ3 基質ペプチドである DEVD がDNA結合色素に付加されており、色素がDNAに結合できないため非蛍光性です。基質が細胞の細胞質に入り、カスパーゼ3により切断されると、DNAに高い親和性を示す蛍光色素が放出され、細胞核に移動して核を染色します。したがって、本基質は、アポトーシス細胞内でカスパーゼ3を検出するだけではなく、核の形態を可視化することもできます。本基質は、活性型カスパーゼを阻害剤で不可逆的に標識するFLICA（fluorescently-labeled caspase inhibitor assays）とは異なり、カスパーゼ活性を阻害しないため、カスパーゼ活性をリアルタイムでモニターすることができます。

図1　NucView™ カスパーゼ3 基質によるカスパーゼ3活性の検出原理

• 生細胞内でカスパーゼ 3/7 活性をリアルタイムに検出できます。
• 洗浄操作不要のホモジニアスアッセイで、15-30 分でカスパーゼ活性を検出する、
  または、カスパーゼ活性を長期的にリアルタイムでモニタリングすることが可能です。
• カスパーゼ3の検出と細胞の核染色を同時に行えます。
• NucView™ 488： 緑色蛍光基質（Ex/Em 504/534 nm）
  フローサイトメトリー、顕微鏡、マイクロプレートリーダーで検出（FITCチャンネル）
• NucView™ 405： 青色蛍光基質（Ex/Em 429/469 nm）
  フローサイトメトリー、顕微鏡で検出（405 nm レーザー、DAPI/Pacific Blue® チャンネル）
• NucView™ 530： オレンジ色蛍光基質（Ex/Em 528/563 nm）
  フローサイトメトリー、顕微鏡で検出（Cy®3/R-PE チャンネル）

癌細胞のアポトーシス

NucView™ 488 カスパーゼ3 基質を使用し、 Incucyte ZOOM™ により画像化

HT-1080 ヒト線維肉腫由来細胞株を、5 uM NucView™ 488 カスパーゼ3 基質存在下で、150 nM カンプトテシンで処理した。細胞を、30分おきに24時間画像化した。カスパーゼ3の活性により基質から放出された NucView™ 488 遊離色素がDNAに結合して発する緑色蛍光と、細胞形態の変化によって、アポトーシスを観察できる。
動画のご提供： Essen Bioscience社

図2　Jurkat 細胞におけるカスパーゼ3 活性の時間変化
スタウロスポリン処理によりアポトーシスを誘導した Jurkat 細胞で、NucView™ 488 カスパーゼ3 基質を用いて、カスパーゼ3 活性の時間変化を検出した。BD FACSCalibur フローサイトメーター（FL1 channel ）で解析。

図3　アポトーシスを誘導した Jurkat 細胞
NucView™ 488 カスパーゼ3 基質（緑色）、CF647 アネキシンV（マゼンタ）で染色。

図4　MCF-7 細胞におけるカスパーゼ活性の検出
NucView™ 530（赤色）、MitoView™ Blue によるミトコンドリア膜電位（シアン色）、CF™488A によるアネキシンV（緑色）の染色により、カスパーゼ活性を検出した。
（A）未処理の細胞、（B）スタウロスポリンで一晩アポトーシスを誘導した細胞。

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