CellBrite® Fix Dyesは、細胞膜を染色するためにBiotium社が開発した独自の蛍光試薬です。透過処理やメタノール固定に耐えられるという特長があり、抗体による細胞内染色と組み合わせることが可能です。
DiOやDiIなどの一般的な膜染色試薬はホルムアルデヒド固定には対応していますが、界面活性剤を用いた透過処理やメタノール固定には適していません。また、WGAのようなレクチンは細胞の種類によって結合ターゲットが異なります。一方、CellBrite® Fix Dyesは細胞膜に蓄積し、膜タンパク質と共有結合することで、透過処理やメタノール固定後も染色を良好に保つことができます。
CellBrite® Fix Dyesは膜染色時に強い蛍光を発するため、特異性が高く、バックグラウンドが低減します。さらに、高い水溶性があるため、DiOやDiIなどの親油性カルボシアニン色素と比較して均一な染色が可能です。また、細胞毒性がなく、細胞間での色素の移動もありません。