今まで何度か作製したが思い通りの抗体が作れなかった、モノクロまでは予算が無いが高度な検出が可能な抗体を作製したい、など、お客様の目的やご希望に合わせて様々なご提案をさせていただき、最適なプログラムを構築していきます。
ウサギ以外のモルモット、ニワトリなどの宿主動物や、免疫スケジュール、採血のタイミングなどご自由に設計が可能です。大量に血清が欲しい、特殊な動物種で免疫を行いたいなど何でもご相談ください。
選べる 3 つのプラン、「カスタマイズ抗体」、「抗リン酸化抗体」、「異種動物免疫プラン」をご用意しております。
■ 作業フロー
■ プラン例
■ 宿主動物例
動物種 | 免疫日程 | 数 | 免疫用抗原 | ELISA用 抗原 |
全採血血清量(1個体) | 希望 販売価格 |
納期 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ウサギ | 49日 |
1羽 |
1mg 以上 |
0.1〜1mg |
40〜60mL |
¥115,000 |
2〜2.5 ヵ月 |
2羽 |
2mg 以上 |
¥200,000 |
|||||
77日 |
1羽 |
0.8〜1.2mg |
¥135,000 |
2.5〜3.5 ヵ月 |
|||
2羽 |
1.6〜2.4mg |
¥250,000 |
|||||
ラット・ モルモット |
49日 |
1匹 |
0.25mg 以上 |
ラット:2〜8mL モルモット:5〜10mL |
¥115,000 |
2〜2.5 ヵ月 |
|
2匹 |
0.5mg 以上 |
¥200,000 |
|||||
77日 |
1匹 |
0.35mg 以上 |
¥135,000 |
2.5〜3.5 ヵ月 |
|||
2匹 |
0.7mg 以上 |
¥250,000 |
|||||
マウス | 49日 |
3匹 |
0.08mg 以上 |
0.1〜0.4mL |
¥79,800 |
2〜2.5 ヵ月 |
|
77日 |
3匹 |
0.12mg 以上 |
¥89,800 |
2.5〜3.5 ヵ月 |
|||
ニワトリ | 63日 |
1羽 |
0.6〜0.8mg |
5〜15mL(+卵2個) |
¥130,000 |
3〜4ヵ月 |
|
ヤギ | 63日 |
1頭 |
8〜10mg |
1L(最終採血 「全採血は要相談」) |
¥320,000 |
3〜4ヵ月 |
【注意事項】
※ 実際の血清量は、個体差・体調により差が出ることがございます。
※ ニワトリにつきましては、採卵のタイミングによりスケジュール延長の可能性がございます。
※ 抗原カラム精製をご希望の場合、カラム作製と ELISA 用に別途 2.5〜3.5 mg抗原が必要となります。
※ 上記以外の免疫日数・投与量などご相談可能です。
※ 価格や期間につきましては、免疫部分のみの記載です。別途抗原ペプチドの価格・作製期間が発生いたします。
延長による追加料金(ウサギ) | 希望販売価格 |
---|---|
追加抗原投与/1回 | ¥2,500 |
追加採血/1回 |
¥5,000 |
飼育費(1週) |
¥2,100 |
※他の動物の延長料金については別途お問合せ下さい。
■ サービス内容
合成ペプチド:
投与回数、免疫期間によりますが、2〜3 mg/羽が目安です。*ウサギ免疫の場合
複数ペプチドをMixして投与することも可能です。
タンパク質:
乾燥品 1.0〜1.5 mg/羽
溶液 濃度 0.1 mg/ml以上、1 mg/羽
*ウサギ免疫の場合。ゲル断片、タンパク質以外の高分子、バクテリア、菌類などについては都度確認いたします。
KLH、OVA、BSA、HSA、リンカー修飾等
ウサギ、マウス、ラット、およびニワトリ等。ヒツジ、アルパカなどの大型動物も対応いたします。
また異種動物免疫のご要望にもお応えします。
免疫期間や抗原投与回数はもちろん、プレブリードによる個体選定、中間採血、ELISAのよる力価測定、アジュバンド等、ご相談の上で設定いたします。
精製:
ペプチドカラム、プロテインA/Gカラム、KLHカラム等、各種精製に対応いたします。

処理:
Buffer置換、濃縮、凍結乾燥の対応が可能です。
抗体へのbiotin、蛍光分子、ALP、HRPの修飾や抗体の断片化も承ります。
リン酸化抗体(メチル化抗体も対応可能)をカスタムで製造可能です!
抗原デザインからペプチド合成、免疫、精製まですべてをパッケージングしたプランです。
製品保証の違う2つのプラン(力価保証プラン、特異性保証プラン)をご用意しております。
力価保証プラン |
抗原ペプチドに対する力価のみを保証するプランです。 特異性は保証対象外とはなりますが、リン酸化ペプチドカラムでの精製、非リン酸化ペプチドカラムでの吸収作業も行います。リン酸化部位特異的な抗体があまり得られない場合も稀にありますので多少のリスクはございますが、とにかく安価にリン酸化抗体を作りたい場合にはこちらのプランをお勧めします。 抗原ペプチドに対する力価が基準値に満たさない場合は 無償または再免疫となります。 |
---|---|
特異性保証プラン |
通常の力価保証にプラスして、リン酸化部位特異的な抗体の取得も保証するプランです。 もしも、特異的な抗体が得られなかった場合は、抗原を再デザインして、再免疫を行います。そして、万が一取得が困難であった場合も免疫料金の一部をご負担いただきますが、その他の作業料金等は弊社で負担いたしますので、リスクを最小限に留めることが出来ます。 難しいリン酸化抗体作製にもリスクの低いプランです。 |
■ 作業スケジュール

■ ご提案プラン例

■ サービス内容
力価保証プラン | 特異性保証プラン | 純度 |
80 %以上 |
90 %以上 |
---|---|---|
末端処理 |
オプション(有償) |
アセチル化 or アミド化 |
リンカー |
オプション(有償) |
キャリアとペプチドの間にPEG2を導入 |
力価保証プラン | 特異性保証プラン | 純度 |
80 %以上 |
90 %以上 |
---|
力価保証プラン | 特異性保証プラン | 力価測定 |
ELISA (Day 0・63・77・精製抗体/都度測定) |
ELISA (Day 0・63・77・精製抗体/都度測定) リン酸化特異的抗体産生の確認 |
---|
力価保証プラン | 特異性保証プラン | 免疫の延長 | オプション(有償) |
抗原投与追加1回まで無償 それ以降は有償となります |
---|
力価保証プラン | 特異性保証プラン | 死亡保証 |
有り(再免疫) |
有り(再免疫) |
---|---|---|
力価保証 |
有り(無償または再免疫) |
有り(無償または再免疫) |
特異性保証 |
無し |
有り(再免疫) |
- 力価保証について
- 全採血抗血清の抗体価が社内QC基準値に満たない場合
→無償または1羽再免疫(配列の再調整及び合成) - 特異性保証について
- 1000倍希釈のELISAにおいてリン酸化ペプチドと非リン酸化ペプチドの力価差が0.8OD以下の場合
→1羽再免疫(配列の再調整及び合成) - 1羽無償再免疫においてもリン酸化ペプチド抗原に特異的な抗体が得られなかった場合
→免疫料金の一部(¥98,000)をご負担いただき終了、その他の作業料金等は弊社で負担いたします
■ 納品物
- ペプチド(修飾/非修飾)
- ペプチドカラム(修飾/非修飾)
- 予備採血血清
- 抗血清(Day 63、Day 77)
- 精製抗体
- リン酸化カラム非吸着画分
■ 価格・納期
力価保証プラン
|
特異性保証プラン
|
※ リン酸化以外の修飾の場合はご相談ください。
※ その他、宿主動物の変更など柔軟に対応いたします。
動物種により抗原への免疫性が異なるため、異なる数種類の宿主動物へ免疫することで、抗原認識構造が大きく異なる抗体を得られる可能性が高くなります。コストを抑えつつ成功率を上げることができ、多重染色やサンドイッチELISA などへの応用も可能です。
■作製が難しい抗原をお考えの場合通常のウサギ免疫に、ウサギとは異種の動物であるモルモットをプラスすることにより抗原認識構造の異なる抗体が得られます。ウサギ免疫で得られた抗体が使用できなかった場合でもモルモット免疫で得られた抗体が使用できる可能性があり、リスク低減にお勧めです。

- ウサギ1羽 49日免疫、血清 約30〜50 ml
- モルモット1匹 49日免疫、血清 約5〜10 ml
■サンドイッチELISA用の抗体作製
通常のウサギ免疫に、ウサギとは異種の動物であるモルモットをプラスすることにより抗原認識構造の異なる抗体が得られます。ウサギ免疫で得られた抗体が使用できなかった場合でもモルモット免疫で得られた抗体が使用できる可能性があり、リスク低減にお勧めです。
- 抗原を挟む抗体(捕捉抗体、検出抗体)は、動物種が異なっている必要があります。
- それぞれのエピトープは距離が離れている方が向いています。
- エピトープデザイン:サンドイッチELISA用に2抗原を選択
「膜貫通部位や両抗原の距離や抗原性を考慮した抗原配列をデザイン」 - 抗原ペプチドの作製:(抗原ペプチド合成+KLHコンジュゲーション)×2
- ウサギ1羽-49日免疫
- モルモット1匹-49日免疫
※品質管理については抗原プレートによるELISAとなります。
お見積り・ご注文方法
1. 見積内容記載シートをダウンロード
下記のリンクをクリックし、「見積内容記載シート」をダウンロードしてください。
見積内容記載シート
2. 見積依頼フォームへ必要情報を記入
見積依頼フォームにお客様情報、ご連絡先等をご記入ください。
※見積依頼フォームには「見積内容記載シート」を添付してください。
3. お取次代理店へ発注
御見積書をお送りしますので内容をご確認の上、お取次代理店へご発注ください。
抗原をご提供いただく場合は、ご発注前に安全性確認書 をご提出ください。
ご質問・ご不明の点は下記までお問い合せください。
FAX: 0134-61-2295
E-mail: peptide-ab@cosmobio.co.jp
よくいただく質問と答え(FAQ)
【01】 ファースト抗体の抗体価確認QCとは、何を検査するのですか?
希釈率1000倍の値のみを見る簡易ELISAです。全採血血清と抗原サンプルの力価が対象となります。
【02】 血清はどの位希釈して使えば良いですか?
まずは、4000倍希釈で試していただき、その結果を見て適正な希釈倍率を検討してください。抗体の出来により適正な希釈倍率は異なります。
【03】 防腐剤は使用していますか?
ファースト抗体はすべての血清にプロクリンを添加しています。カスタマイズ抗体は防腐剤添加の有無をご選択可能です。プロクリンはHRPやALPの活性を阻害することはございません。
【04】 抗原ペプチドはどの程度の鎖長が好ましいですか?
実際に抗体を作用させるタンパク質と効率良く反応させるためには、出来るだけ長鎖の抗原ペプチドが好ましいとされています。ただ、ペプチドはあまり長くなると疎水性が上がり合成効率が低くなります。弊社ではバランスを考え20〜25残基程度の鎖長をお勧めしております。
【05】 エピトープデザインは何を元に行っていますか?
弊社の独自開発のエピトープ検索ツールを使用しております。親水性、2次構造、抗原性などの各種パラメータを総合的に見て、最適の抗原部位を選択しています。
【06】 キャリアタンパクコンジュゲーションはどのように行っていますか?
ペプチドの末端のCys残基側鎖のチオール基とキャリアタンパク中のアミノ基をMBSリンカーを用いて架橋反応させています。そのため、元々の配列にCysが存在しない場合は、N末もしくはC末にCys残基を導入して合成します。ペプチドの末端以外にCys残基が存在する場合は、この手法は使えないため、ご相談のうえ、他の方法を検討させていただきます。
【07】 ウサギ以外の動物に免疫をすることは可能でしょうか?
ウサギの他にも、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ヤギなども免疫可能です。ニワトリの卵からIgYを得ることもできます。また、ラクダ、ラマ、アルパカなどの重鎖抗体にも対応しております。大型の動物については準備にお時間がかかる場合がございます。上記以外の動物についてはご相談ください。
【08】 ファースト抗体は複数羽免疫可能ですか?
ファースト抗体は1羽免疫が基本となります。複数羽免疫も可能ではありますが、料金は基本料金×羽数となります。
【09】 持ち込み抗原はどのような状態で送ったら良いですか?
抗原が安定な状態でお送りください。液状の場合は0.4 mg/ml以上の濃度に調製をお願いします。溶媒には特に制限はございませんが、ウレアや界面活性剤が入っている場合は濃度をご連絡ください。ゲル断片も受付可能です。
【10】 持ち込み抗原はどんなものでも可能ですか?
安全性確認の確認が取れるものに限らせていただきます。ご注文の前にご確認させていただきます。また、合成ペプチドについては受け入れ検査をパスしたものに限らせていただきます。
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について