3種類のアッセイをご用意 Echelon社 ヒアルロン酸アッセイ

ヒアルロン酸（HA）は、高分子量（1,000-10,000kDa）の陰イオン性多糖で、グルクロン酸とアセチルグルコサミンの二糖の繰り返しで構成されています。Echelon(ECL)社では異なる原理でHAを測定するキットを用意しています。では、

どのヒアルロン酸アッセイを使用したらよいか？
答えは...お客様のサンプルによります。ECL社が提供する3種類のヒアルロン酸（HA）アッセイはすべて、低い変動係数（CV）、高感度検出、使いやすいデザインを備えた高品質のアッセイです。下図は、各HA検出アッセイのフォーマットを示したものです。これらのアッセイはそれぞれ、特定のサンプルタイプに適したユニークな特性を持っています。

HAは多くの臓器や組織で生成される多機能グリコサミノグリカンで、その濃度とサイズは様々です（表1）。ECL社のHAアッセイは、さまざまな研究課題に対応するために開発されました。ECL社ではお客様からご自身の研究に適したアッセイの選択についてよくお問い合わせをいただきます。そこで、各HAアッセイの最適なアプリケーションを解剖してみたいと思います。この記事が、次回のHA実験に適切なアッセイを選択するための一助となることを願っています。

表1. 生体試料におけるHAの濃度と分子量分布¹⁾

表2. ECL社HAアッセイ比較表

※ 本製品は、AlphaScreen™テクノロジーを利用した製品であり、AlphaScreen™ Histidine (Nickel Chelate) Detection Kit(PerkinElmer cat#6760619C, M or R) と、AlphaScreen™シグナルの検出が可能なマイクロプレートリーダーを別途ご用意ください。

Hyaluronan ELISA (品番:K-1200)

HA ELISA は競合法を採用しています。サンプル中の HA は検出プレート上にコートされた HAに競合するので比色シグナルはサンプル中に存在するHAの量に反比例します。このアッセイは過去15年間、HA研究コミュニティで広く使われており、血清、尿、滑液、細胞培養液など様々な種類のサンプルに焦点を当てた論文が発表されています。このアッセイでは、サンプル量 0.1 mL 中に存在する 40 ng/mL という低濃度のあらゆるサイズのHAを検出することが可能です。

Best For:広いMW範囲の HAを含むサンプル

Hyaluronic Acid Sandwich ELISA (品番:K-4800)

HAサンドイッチELISAは、その名が示すように、2層のHA抗体の間でHA濃度を測定します。サンプル中のHAは、まずプレート上にコーティングされたHAキャプチャー抗体によって捕捉され、次に標識されたHA抗体によって検出されます。このサンドイッチアッセイ方式は、より高いアッセイ感度を提供します。ポリマーとしてのHAの物理的特性（複数の結合部位）により、サンドイッチELISA は HA のサイズにセンシティブです。このアッセイは、サンプル量 10 µL中に存在する 130 kDa以上の分子量を持つ、5 ng/mL という低濃度のHAを検出することが可能です。(アッセイに使用するサンプル量は、n=2 の場合、サンプル希釈するため、多めにサンプル液25 µL を使用します。)

Best For:低濃度で130 kDaを超える狭い MW範囲の HAを含むサンプル

Hyaluronic Acid Alpha Screen™ Assay (品番:K-5800)

HA AlpahScreen アッセイは、競合するレーザー励起のビーズベースのアッセイです。サンプルに存在する HA は、アクセプタービーズに結合した His タグ HA 抗体とドナービーズに結合したビオチン-HA との結合に競合します。ドナービーズとアクセプタービーズが 200 nm 以内にある場合にシグナルが生成されます。したがって、ビオチン-HA/HA 検出抗体の相互作用がサンプル中に存在する HA によって中断されると、シグナルは生成されなくなります。レーザー励起のビーズベースの本アッセイは、アッセイ感度を大幅に向上させ、洗浄ステップをなくすことでアッセイ時間がわずか 90 分と短縮されています。また、サンプル量がわずか 5 μL中に存在する 20 ng/mL という低濃度の HA のすべてのサイズを検出することが可能です。(アッセイに使用するサンプルは、5µl/wellです。n=2の場合、最小10µl/assayのサンプル量で測定できます。)

Best For:限られたサンプル量で、低濃度や広い MW範囲のHAを含むサンプル

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