
Fig.1 InCELL Pulse Target Engagement Assayの原理
本アッセイでは、サンプルが結合した際に誘導されるタンパク質の熱安定化を利用し、熱変性後のタンパク質量の変化を指標にサンプルとタンパク質の相互作用を検出する。
(A) ePLタグ(βガラクトシダーゼの断片)でタグ付けした標的タンパク質を強制発現する細胞株を構築し、この細胞株にサンプルを添加後、熱変性処理をする。
(B) サンプルが標的タンパク質に結合した場合には標的タンパク質の熱安定性が向上し、熱変性後も安定な状態で保持される。この状態の細胞の lysate に、ePLタグに相補的なβガラクトシダーゼの断片 (EA) と基質を加えることでシグナルを検出する。
(C) サンプルを添加しない場合、または標的タンパク質とサンプルが結合しない場合は (B) で見られた熱安定化が起こらず、熱変性により失活する。その結果活性をもった標的タンパク質が減少し、最終的に得られるシグナルも低下する。(B) と (C) で得られるシグナルを比較することで、セルベースでサンプルと標的タンパク質の結合を評価する。
Fig.2 MTH1 Hydrolaseの評価データ
Fig.3 結合部位の異なるサンプルの評価データ
(A) タイプ1、タイプ2キナーゼ阻害剤の結合を評価
(B) アロステリック阻害剤の結合を評価
Table. 1 評価済みターゲットの一覧
Kinase Target |
Class |
ABL1 |
FAK |
Tyr Kinase |
ABL1(T315I) |
IGF1R |
ACVR1 |
JAK2(JH1) |
BTK1 |
KIT |
AAK1 |
GAK |
Ser/Thr Kinase |
AKT1 |
HASPIN |
AURK! |
MEK1 |
BRAF |
p38-alpha |
BUB1 |
PAK4 |
CAMK2A |
PKAC-alpha |
CSNK2A2 |
PLK1 |
ERK1 |
SRPK1 |
VPS34 |
Lipid Kinase |
MTH1 |
Hydrolase |
G9a |
Methyltransferase |