記事ID ： 45389

汚染された細胞培養物を処理するための広域スペクトル抗菌剤 Normocure™ ‐ 抗菌試薬

メーカー名：InvivoGen

Normocure™は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して非常に効果的な広域スペクトル抗菌剤です。したがって、ブドウ球菌¹やアクロモバクター²のような環境由来の細菌で汚染された細胞培養物は、Normocure™処理によって効率的に治癒できます。ペニシリン-ストレプトマイシンのような、細胞培養の処理に使用されるほとんどの抗生物質とは異なり、Normocure™は多剤耐性細菌に対しても活性です。さらに、Normocure™は、人工多能性幹細胞を安全に取得するための汚染サンプルの処理で初代細胞培養への使用に成功しています ³。

Normocure™は、Ready-to-useの溶液(50 mg/ml)で提供しています。汚染された細胞培養物に推奨濃度(100 µg/ml)で2週間添加するだけです。3回の継代後、細菌汚染は完全に除去されます。

仕様

濃度	50 mg/mL 培養培地のボトルに直接添加：500mL のボトルに対してNormocure™ 1 ml 細胞を含むフラスコに添加：5 mL 培養培地を含む 25cm 2フラスコに 10µL
使用濃度	100 µg/ml
除染期間	2週間（3継代）
品質管理	Normocure™の活性は、物理化学的および微生物学的アッセイによって厳密にテスト済み

詳細

Normocure™には、異なる抗生物質ファミリーに属する3つの殺菌成分が含まれています。それらは、タンパク質合成を阻害したり、膜の完全性を破壊することによって作用します。それらの標的は異なっており、真核細胞にはまったく存在しません。

Normocure™の細胞毒性は低いですが、細胞増殖の減速が観察されることがあります。処理の最後にNormocure™が培地から除去されれば、細胞は急速に通常の増殖速度に戻ります。

HEK293細胞（3 105 cells/ml）に、グラム非発酵性桿菌（緑膿菌、Alcaligenes xylosodans、Achromobacter sp.、ステノトロフォモナス・マルトフィリア）を 105 cfu/mlの濃度で混合し、未処理のままか、100 U/mlのペニシリンと 100 µg/mlのストレプトマイシン、または 100 µg/mlのNormocure™で処理し、37℃、5％CO₂で4日後、細菌を定量した（cfu/ml）。

Normocure™

品名	メーカー	品番	包装	希望販売価格
Normocure^TM	ING	ANT-NOC	100 MG [2 x 1 ml]	￥62,000

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参考文献

Mirjalili A, et al., 2005. Microbial contamination of cell cultures: a 2 years study. Biologicals. 33(2):81-85.
Gray JS. et al., 2010. Got black swimming dots in your cell culture? Identification of Achromobacter as a novel cell culture contaminant. Biologicals. 38(2):273-7.
Geuder. et al., 2021. A non-invasive method to generate induced pluripotent stem cells from primate urine. Scientific Reports. 11:3516.

製品使用文献

2023 Cells DOI: 10.3390/cells12050682 A Beginner's Guide to Cell Culture: Practical Advice for Preventing Needless Problems. Weiskirchen S. et al.
2022 Biomater Sci. DOI: 10.1039/d1bm01017d Decellularization of porcine kidney with submicellar concentrations of SDS results in the retention of ECM proteins required for the adhesion and maintenance of human adult renal epithelial cells. Bongolan T. et al.