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研究用

マロンジアルデヒドを測定するキット OxiSelect™ TBARS アッセイ(MDA定量)

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OxiSelect™ TBARS アッセイは、尿、血清、血漿、ライセート、組織ホモジネート中の脂質過酸化を簡単に検出できるキットです。

TBARSアッセイ法では、マロンジアルデヒド(MDA;Malondialdehyde)とチオバルビツール酸(TBA)を反応させて形成された MDA-TBA 付加体を比色または蛍光で測定します。

背景

TBARS アッセイによる MDA の測定

脂質過酸化反応は、動植物における細胞損傷の機構としてよく知られています。過酸化脂質は細胞内酸化ストレスの指標となりますが、不安定であり、マロンジアルデヒド(MDA;Malondialdehyde)や4-ヒドロキシノネナール(4-HNE)などのより反応性が高い脂質過酸化分解生成物を生じさせます。脂質の酸化修飾は、in vitroでは多くの酸化促進物質によって、また in vivoでは加齢や特定の疾患において引き起こされます。マロンジアルデヒド(MDA)のような脂質過酸化反応の最終産物の測定は、過酸化ダメージの研究において広く用いられています。また、脂質過酸化における二次産物であるアルデヒド産物は酸化ストレスのマーカーとして知られています。

チオバルビツール酸反応性物質(TBARS;Thiobarbituric Acid Reactive Substances)は、脂質過酸化反応のスクリーニングとモニタリングで用いられている物質です。ヒトおよび動物の組織サンプルと同様に薬剤や食品でも研究者によって迅速かつ簡単にアッセイが行えるように改良されています。

マロンジアルデヒド(MDA) はチオバルビツール酸(TBA;thiobarbituric acid)と1:2の割合で付加化合物を形成します (図)。TBAとサンプル中のMDAの反応から形成されたMDA-TBA付加体は、比色または蛍光で測定することができます。TBARSレベルは、マロンジアルデヒド当量スタンダードによって決定されます。


MDA-TBA 付加体

特長

  • 30分で酸化ストレスを評価
  • 96ウェルフォーマットで便利な小反応系

構成内容

  • MDAスタンダード
  • チオバルビツール酸(TBA)
  • SDS 溶解試薬
  • 2X Tチオバルビツール酸希釈溶液
  • 水酸化ナトリウム溶液
  • 100X BHT Solution

アッセイ原理

チオバルビツール酸反応性物質(TBARS)アッセイキットは、直接、生体試料中のMDAを定量的に測定するためのツールです。未知のMDA 含有サンプルまたはMDAスタンダードを 最初に95℃での TBA と反応させます。短時間のインキュベーション後、サンプルおよびスタンダードは、比色または蛍光で読み取ることができます。未知サンプル中のMDA含有量は、 MDAスタンダードカーブとの比較により決定します。

測定例

MDAのスタンダードカーブ
MDAのスタンダードカーブ
本キット添付のプロトコールに準じてアッセイを行った結果のスタンダードカーブ。(上段)比色検出、(下段)蛍光検出

よくある質問 Q&A

【02】 MDA ELISA キットと比較し、TBARS アッセイの感度はどうですか?

MDA付加体の競合ELISAキットは、TBARSアッセイよりも感度が良いですが、実際こちらの二つのアッセイを直接比較することはできません。MDA ELISAはMDA付加タンパク質を測定することにのみ特化しており、一方でTBARSは、フリーMDAとMDA付加体を含むトータルMDAを測定し、結果としてTBARSアッセイはMDA付加体競合ELISAよりも高い値を示します。

もし、サンプルが高濃度のヘモグロビンを含んでいるようであれば、ヘモグロビンがTBARSアッセイを干渉する可能性があるので、ELISAキットの方が良いかもしれません。

【06】 なぜ、1ヶ月未満のサンプルの使用を推奨しているのですか?

MDA修飾物の保存のガイドラインによれば、それほど安定でなく、‐80℃で1ヶ月過ぎると分解を始める可能性があるとのことです。もし、同じ期間保存されたサンプルを相対比較のみしたい場合は、分解は問題にならないかもしれません。古いサンプルでは、MDAの検出が難しくなるでしょう。但し、初期のMDAレベルと分解の度合いに依存します。

【07】 -80℃で1年間サンプルを保存していた場合は?

- 80℃で1年間保存されたサンプルは、他のマーカー(例:DNA中の8‐OHdG:品番 STA-320タンパク質カルボニル化:品番 STA-310)を考慮するべきです。8‐OHdGとタンパク質カルボニル化は、どちらもとても安定な酸化ストレスマーカーです。

【12】 種特異性はありますか?

種特異性はなく、どんな種由来のサンプルも使用できます。

 

下記よりそのほかのFAQもご覧いただけます。

参考文献

1.Armstrong, D. and Browne, R. (1994). Free Radicals in Diagnostic Medicine. 366: 43-58.
2.Armstrong, D., et al. (1998). Free Radicals and Antioxidant Protocols. 108: 315-324.
3.Boyum, A. (1966). J. of Clinical Investigation. 21: Supplement 97.
4.Braun, D. and Fromherz, P. (1997). Applied Physics A.
5.Gidez, L., et al. (1982). J. of Lipid Research. 23: 1206-1223.
6.Lef’evre G., et al. (1998). Annals de Biologie Clinique. 56(3): 305-319.
7.Ohkawa, H., et al. (1979). Anal. Biochem. 95: 351-358.
8.Yagi, K. (1998). Free Radicals and Antioxidant Protocols. 108: 101-106.

OxiSelect™ TBARS アッセイ(MDA定量)

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