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研究用

生細胞中のオートファジー調節因子をフローサイトメトリー解析・イメージング CYTO-ID® オートファジー検出キット

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CYTO-ID® オートファジー検出キットは、生細胞中のオートファジー調節因子をフローサイトメトリーやイメージングで解析するキットです。

背景

オートファジー (Autophagy)

オートファジーはストレスによって誘導される防御機構です。基本的な生理条件下ではその活性は低く、様々な生理的条件下 (栄養飢餓、低酸素、エネルギー枯渇、小胞体ストレス、温度上昇、高密度成長条件下、ホルモン刺激) やタンパク質凝集症 (アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病)、心疾患、急性膵炎のほか細菌感染や寄生虫感染といった条件下におくと顕著にアップレギュレートされます。またオートファジー機能の低下は老化の特徴とされています。

オートファジー (Autophagy)
図1.
オートファジー細胞質内のある分子が膜で隔離され(phagophore)、二重膜小胞(オートファゴソーム、autophagosome) を形成する。オートファゴソームの外膜は続いてリソソームと融合し、オートリソソーム内でその内側の分子が分解される。

使用目的

CYTO-ID® オートファジー検出キットは蛍光顕微鏡法やフローサイトメトリーにより生細胞中のオートファジーをモニターする、迅速で高い特異性と定量性を持ち合わせたアプローチです。

CYTO-ID® Green 検出試薬は、オートファジーの過程で生成される小胞を緑蛍光に染色し、オートファジーパスウェイを調節する様々な条件下での評価が可能です。オートファジーの誘導因子であるラパマイシンがコントロールとしてキットに含まれます。また、核の対比染色試薬も含まれます。

特長

  • 生細胞のオートファジーを特異的かつ定量的にモニター
  • 一般的なフローサイトメーター(480nm フィルター)で測定可能
  • オートファジーパスウェイに影響を与える化合物で評価済み
  • フローサイトメトリーにも蛍光顕微鏡法にも適用

構成内容

  • CYTO-ID® Green 検出試薬
  • Hoechst 33342(核染色試薬)
  • ラパマイシン(オートファジー誘発剤)
  • 10X アッセイバッファー
  • クロロキン(リソソーム阻害剤)

アプリケーション例

オートファジー検出キット使用例
図2.
A:GFP-LC3 安定発現 CHO細胞ではコントロール対飢餓状態細胞集団を分けることが難しく、オートファジーの定量が困難です。
B:CYTO-ID® オートファジー検出キットではLC3非依存性オートファジー小胞を特異的にラベルできるためトランスフェクションの必要がありません。HeLa細胞を飢餓状態にしたもの、リカバリーさせたものを用意し、その後CYTO-ID® 検出試薬で標識した。本色素は明確にオートファジーの誘導に直接的に相関があるオートファジー、プレオートファジー小胞の検出、定量を可能にします。

オートファジー検出キット染色例
図3. オートファジー蓄積および変動の視覚化
CYTO-ID® オートファジー試薬により、蛍光顕微鏡にてオートファジー小胞の蓄積および変動を観察した。HeLa細胞をそれぞれ37℃、12時間、0.2%DMSOで模擬誘導 (A)、100μM 塩酸クロニジン (B)、5μM塩酸ロペラミド (C)、1μM PP242水和物 (D) で誘導した。その後、細胞にCYTO-ID® オートファジーGreen検出試薬を加えインキュベート (37℃、10分間) し、アッセイバッファーで洗浄した。核は Hoechst33342色素 (青色) で対比染色した。

トランスフェクションを必要としないオートファジー小胞の時間節約、迅速的、統括的な標識
図4. トランスフェクションを必要としないオートファジー小胞の時間節約、迅速的、統括的な標識
CYTO-ID® Green 検出試薬の利点を明らかにする為、まず HeLa細胞にRFP-LC3発現ベクターをトランスフェクトし、一晩、10μM Tamoxifen 処理をした。その後CYTO-ID® Green 検出試薬で染色した。一晩を要するトランスフェクションベースアッセイとは異なり、CYTO-ID® Green 検出試薬は15-30分間で細胞を 100%標識することができます。
Panel A :オートファジー小胞のCYTO-ID® Green 染色を示す緑色シグナル
Panel B:トランスフェクションが上手くいった細胞集団のRFP-LC3 発現 (赤色)
Panel C:合成イメージ、オートファゴソーム特異的マーカーであるLC3と同じ場所に位置するCYTO-ID® Green染色標識小胞

HepG2細胞をラパマイシン (mTORキナーゼ阻害剤) で一晩インキュベートし、CYTO-ID® 色素シグナルの増加の結果
図5. HepG2細胞をラパマイシン (mTORキナーゼ阻害剤) で一晩インキュベートし、CYTO-ID® 色素シグナルの増加の結果

非特異的リソソーム染色によるバックグラウンドの排除
図6. 非特異的リソソーム染色によるバックグラウンドの排除
CYTO-ID® 染色はmonodansylcadaverine (MDC) を利用するリソソーモトロフィック染色ベースアッセイで見られるリソソームの非特異的染色がありません。CYTO-ID® オートファジーキットでは生細胞解析に350nmUVレーザーを必要としません。顕微鏡アプリケーションの共標識用に Hoechst染色の利用が可能です。

テックノート

CYTO-ID® オートファジー検出キット

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
CYTO-ID(R) Autophagy Detection Kit詳細データ ENZ ENZ-51031-K200 1 KIT
[200 tests]
¥116,000
CYTO-ID(R) Autophagy detection kit詳細データ ENZ ENZ-51031-0050 50 TEST
¥56,000

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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