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記事ID : 17517
研究用

微量核酸を含む生体液試料に対応 低濃度RNA定量キット

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本商品は、PCR法を用いて生体液試料中の微量なRNAを定量するキットです。

背景

核酸の抽出量はサンプルの種類によって様々です。数mg程度の組織・細胞サンプルからは数µgの核酸を容易に精製することができますが、液体の生検サンプルからの場合は非常に微量の核酸しか得ることができません。
核酸の濃度を測定する最も一般的な方法は、波長260 nmで吸光度を検出する手法ですが、最新の分光光度計であっても、この場合の検出限界は2〜10 ng/mL以上となります。その他の蛍光核酸染色を利用する定量法では、ng/mLもしくはそれ以下の低濃度核酸にも対応可能です。しかしながら、生体液試料の場合、予想される核酸収量はpg/mLもしくはそれ以下になってしまうため、この手法も完璧とは言い切れません。

使用目的

本商品ではPCR法に基づき、広範な濃度域のRNA定量を行うことができます。Real-Time PCRを行いRNAの標準品でスタンダード曲線を作成し、目的のRNAを正確に定量することが可能です。

特長

  • 生体液試料中の微量RNAを定量
  • フェムトグラム(fg)単位でも定量可能

構成内容

  • microScript マイクロRNA酵素ミックス
  • 2× microScript 逆転写マスターミックス
  • 2× Real-Time PCRマスターミックス
  • RNA定量プライマーセットミックス
  • 定量済RNAスタンダード
  • ヌクレアーゼフリー水
  • インサート
商品写真
 

本商品ご使用の際には、精製済みRNAを準備する必要があります。
ノルジェン(Norgen)社では、下記RNA精製キットを推奨しています。

 

使用方法

表1. 一本鎖cDNA合成反応のセットアップ
組成 容量/1反応
ヌクレアーゼフリー水 3.5 µL
2× microScript 逆転写マスターミックス 5 µL
microScript マイクロRNA酵素ミックス 0.5 µL
RNAサンプル/スタンダード 1 µL
トータル容量 10 µL

RNA量は1アッセイで1〜4.5 µLまで対応可能です。トータル容量はヌクレアーゼフリー水で調節してください。

検証するサンプルのRNA濃度がpg/mL以下であると予想される場合、濃度500 fg/mLのRNAスタンダードを調製してください(1 pg/mLストック溶液5 µLとヌクレアーゼフリー水5 µLを混合)。

表2. qPCRアッセイの準備
組成 容量/1PCR反応
ヌクレアーゼフリー水 5.5 µL
2× Real-Time PCRマスターミックス 10 µL
RNA定量用プライマーセットミックス 2 µL
希釈済cDNAサンプル/スタンダード 2.5 µL
トータル容量 20 µL

製品データ

各希釈率のRNAスタンダードによるRT-qPCRのベースライングラフ

図1. 各希釈率のRNAスタンダードによるRT-qPCRのベースライングラフ
各希釈率におけるRNAスタンダードの増幅をqPCRのベースライングラフで示す。ノルジェン社の低濃度RNA定量キットでは、わずか500 fgのRNAでも問題なく定量できた。

少量の血漿サンプルから高感度でRNA定量

図2. 少量血漿サンプルからRNAを高感度に定量
qPCRのベースライングラフは血漿由来トータルRNAの増幅を示す。RNAはヒト血漿50 µLもしくは200 µLからノルジェン社の血漿/血清用 RNA 精製 Miniキット(品番:55000)を用いて精製した。その結果、100 pg/µL(もしくはそれ以下)の低濃度RNAでも問題なく定量できた。

低濃度RNA定量キット

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Low Abundance RNA Quantification Kit詳細データ NOG 58900 48 RXN
¥77,000

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

お問い合わせ

「低濃度RNA定量キット」は、下記のカテゴリーに属しています。

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