サンプル量に合わせて Mini, Midi, Maxi キットから選べます 血漿／血清用 RNA 精製キット

Norgen社の血漿／血清用 RNA 精製キットは、少量（50 µL - 5 mL）の血漿／血清から、遊離RNAおよびエキソソーム由来RNAを迅速に単離するための簡便なキットです。

精製には、Norgen社独自の樹脂分離マトリックスを使用した新しいスピンカラムクロマトグラフィーを採用しています。

サンプル量に合わせて、Mini キット（50 - 200 µL）、Midi キット（250 µL - 1.5 mL）、Maxi キット（2 - 5 mL）からお選びいただけます。

本キットは、microRNAを含む全サイズの遊離RNA、血漿／血清サンプル由来の全サイズのエキソソーム由来RNAを分離することができます。他社製品と異なり、フェノール／クロロホルムやプロテアーゼで処理する必要はありません。

RNAは、フレッシュ／凍結サンプルのどちらからでも単離することができ、10 - 100 µL の量で溶出します。遊離RNAとエキソソーム由来RNAの量は、血漿／血清中に存在するRNA量が個々の健康状態によって異なることから、サンプルごとにばらつきがあります。通常、血漿／血清由来のRNA量は非常に幅があります（1 - 100ng/mL の範囲）。同じドナーから一日のうち異なる時間に採取したサンプルでも変動が見られます。

本キットは、EDTA またはクエン酸を添加して採取した血液から調製した血漿／血清サンプルに適しています。
精製後に行う RT-PCR などの実験に影響するため、ヘパリンを添加した血漿サンプルは使用できません。

Mini キット（品番： 55000）

• microRNAを含む全サイズの遊離RNAおよびエキソソーム由来RNAを分離
• 少量の血漿／血清に対応
  （Mini キット： 50 - 200 µL、Midi キット： 250 µL - 1.5 mL、Maxi キット： 2 - 5 mL）
• フェノール抽出不要
• キャリアRNA不要
• サイズやGC含有量に関わらず全てのRNAを結合・溶出
• 遊離RNAおよびエキソソーム由来RNAを目的に合わせた量で溶出
  （Mini キット： 10 - 25 µL、Midi キット／Maxi キット： 50 µL - 100 µL）
• 高品質のRNAを迅速に精製
  （Mini キット： 15 - 20 分、Midi キット／Maxi キット： 35 - 40 分）

* 本キットは、EDTA／クエン酸を添加した血液から調製した、フレッシュな血清／血漿からのRNA精製に適しています。
ヘパリンを添加した血液から調製した血漿サンプルは、精製後のRT-PCRなどの実験に影響するため、使用しないでください。

Mini キット（品番： 55000）の使用例

図1　血漿からのmiRNA抽出
本キットを使用すると、血漿から miRNA を効果的に分離することができる。本キット、Q社製品およびE社製品を使用して、200 µL の血漿から遊離 microRNA を単離した。L社製品を使用して、600 µL の血漿から遊離 microRNA を単離した。本キットは、E社製品やその他のフェノールを使用した分離方法と比較して、miR-21転写物を最も確実に回収できた。また、血漿 200µL からの miR-21 の回収率は、L社製品を使用した血漿 600µL からの回収率よりも高かった。

図2　様々な量の血漿からの遊離RNAの精製
本キットを使用して、EDTA を添加して採取した血液から調製した 50µL、100µL、200µL の血漿から、遊離RNAを精製した。3段階の量の精製RNAを、RT-qPCR の鋳型として使用し、miR-21（図1A）とハウスキーピング遺伝子 5S rRNA の転写物（図1B）を検出した。miR-21（図1A）と 5S rRNA 転写物（図1B）の相対量は、サンプル量の増加に伴って直線的に増加している。

図3　様々な量での精製遊離RNAの溶出
本キットを使用して、EDTA を添加して採取した血液から調製した 200µL の血漿から遊離RNAを精製し、10µL、15µL、25µL、50µL で溶出した。miR-21（図1A）と 5S rRNA 転写物（図1B）の両方の平均 CT値は、溶出量の増加に伴って増加することから、遊離RNAの効率的な濃度は非常に少ない溶出量で得られることを示唆している。

血漿／血清サンプル調製キット　セレクションガイド

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