Mini キット(品番: 56300)の使用例

図1 様々な量の血漿から精製したRNAの直線性
本キットを用いて、抗凝固剤としてクエン酸を添加した血液から調製した血清(50 µL、100 µL、200 µL)からRNAを精製した。精製したRNA 2μL を RTqPCR のテンプレートとして使用し、様々な量の血漿から精製した miR-21 の直線性を評価した。50 µL の血漿から精製した miR -21 量に対して、100 µL の血漿からの回収率は 95% であった。また、100 µL の血漿から精製した miR -21 量に対して、200 µL の血漿からの回収率は 92% であった。

図2 血漿RNAサンプル中に存在する阻害物質量の測定
本キットを用いて、血漿(50 µL、100 µL、200 µL)からRNAを単離した。様々な量で溶出したRNA(2、4、8 µL)を用いて、反応容量 20 µL で逆転写反応を行った後に qPCR により増幅し、Ct値の変動を検討した。テンプレート量の増加に伴いCt値が上昇する場合は、サンプル中にPCR阻害物質が存在する可能性がある。逆転写反応のテンプレートとして用いるPCRインプット量が増加しても、miR-21 qPCR の Ct値に影響は見られなかった。実際には、PCRインプット量の増加に伴い、Ct値が低下する傾向にあることから、本キットで精製したRNAは、血漿中に存在する一般的な阻害物質を含まないことが示される。

図3 様々な量の血漿から精製したDNAの直線性
本キットを用いて、抗凝固剤としてクエン酸を添加した血液から調製した血漿(50 µL、100 µL、200 µL)から、循環DNAを精製した。精製DNA 2 µL を qPCR のテンプレートとして使用し、様々な量の血漿から精製したハウスキーピング遺伝子 5S rRNA 量の直線性を評価した。50 µL の血漿から精製した 5S rRNA 遺伝子量に対して、100 µL の血漿からの回収率は 94% であった。また、100 µL の血漿から精製した 5S rRNA 遺伝子量に対して、200 µL 血漿からの回収率は 98% であった。