Micro キット(品番: 55500)の使用例

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図1 本キットを用いて、抗凝固剤としてクエン酸を添加した血液から調製した血清(50 µL、100 µL、200 µL)から循環DNAを精製し、Q社の同等製品と比較した。
精製したDNA 2μL を qPCR のテンプレートとして使用し、精製したハウスキーピング 5S rRNA 遺伝子の相対量を評価した。5S rRNA 遺伝子の相対量は、インプットしたサンプル量に応じて、直線的に増加した。本キットは、他社製品と比較して、ハウスキーピング 5S rRNA 遺伝子の回収率が高いことが示された。

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図2 本キットを用いて、抗凝固剤としてクエン酸を添加した血液から調製した血清(50 µL、100 µL、200 µL)から、循環DNAを精製した。
精製したDNA 2μL を qPCR のテンプレートとして使用し、様々な量の血清から精製したハウスキーピング 5S rRNA 遺伝子の直線性を評価した。50µL の血漿から精製した 5S rRNA 遺伝子量に対して、100 µL の血漿からの回収率は 96% であった。また、100 µL の血漿から精製した 5S rRNA 遺伝子量に対して、200 µL の血漿からの回収率は 97% であった。

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図3 本キットを用いて、血清(50 µL、100 µL、200 µL)からDNAを単離した。
溶出量を増やした(2、4、8 µL)DNAを用いて、反応容量 20 µL で qPCR を行い、Ct値の変動を検討した。テンプレート量の増加に伴いCt値が上昇する場合は、サンプル中にPCR阻害物質が存在する可能性がある。溶出量を増やしたDNAを qPCR のテンプレートに用いてもCt値への影響は見られず、実際には、PCRインプット量の増加に伴いCt値が低下する傾向にあることから、本キットで精製したDNAは、血漿中に存在する一般的な阻害物質を含まないことが示される。