TNF-alphaとは?
TNF(tumor necrosis factor:腫瘍壊死因子)は、TNF-αまたはカケクチンとしても知られる、TNFスーパーファミリーに属する多機能性の炎症性サイトカインです。TNF-αは、26kDaの膜結合型タンパク質として発現され、TNF-α 変換酵素(TACE:TNF-alpha converting enzyme)によって切断されることで、可溶性17kDaモノマーとして放出され、循環中でホモ三量体を形成します。TNF-αは、主に活性化されたマクロファージによって産生され、また、CD4+ リンパ球、NK細胞、好中球、マスト細胞、好酸球、ニューロンなどの多くの他の細胞種によっても産生されます。TNF(TNF-αまたはTNF-β)は、その受容体であるTNFRSF1A/TNFR1またはTNFRSF1B/TNFBRにそれぞれ結合することで機能します。このサイトカインは、細胞増殖、分化、アポトーシス、代謝、凝固を含む様々な生物学的プロセスに関与します。TNF産生の調節不全は、アルツハイマー病、癌、うつ病、炎症性腸疾患(IBD:inflammatory bowel disease)を含む多くのヒト疾患に関与することも報告されています。
マウスTNF-αとヒトTNF-αでは、アミノ酸配列で79%の相同性を示します。ヒトTNF-αとは異なり、マウスTNF-αはグリコシル化されています。マウスにおいてTNF遺伝子が欠損すると、細菌感染への応答不全、濾胞樹状細胞や胚中心、B細胞濾胞の形成の欠損が引き起こされます。
■ プロテインテック抗体で開発したELISA製品
抗体メーカーであるプロテインテックでは、複数のアプリケーションで検証済みの『自社製造抗体』をスクリーニングし、最適な抗体ペアを選抜して、ELISAキットを開発しています。多くが完全長タンパク質抗原によって作製された抗体は、血清、血漿、細胞培養上清等、様々な生体サンプル*の内在性タンパク質を捕捉できるため、信頼性の高い確実な測定を可能にします。
* 測定可能なサンプルタイプは品番によって異なります。個別のデータシートをご確認ください。
*:右図は「抗体ペアの一例」を示します。抗体ペアとして「ポリクローナル/ポリクローナル」または「モノクローナル/モノクローナル」の組み合わせを使用している場合や、ウサギまたはマウス以外の免疫動物由来の抗体タイプがキット開発に使用されている場合もございます。