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記事ID : 34367
研究用

新生RNAの解析にSLAMseq Metabolic RNA-Seq Kit

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SLAMseq Metabolic RNA-Seq Kit

スタンダードな RNA-Seq の手法では total RNA 量の測定が可能ですが、RNAの動態(転写や分解)を解析することはできません。Lexogen 社の SLAMseq (thiol (SH)-Linked Alkylation for the Metabolic sequencing of RNA) Kitでは、煩雑な単離作業無しで、サンプル中に元々存在している RNA と新しく合成されたRNA を並行して解析可能です。

 

特長

  • トランスクリプトームワイドに RNA 合成とターンオーバーを解析
  • 新生 RNA の発現量と転写産物の安定性を解析
  • プルダウン法のような単離作業は不要
  • QuantSeq 3' mRNA-Seq Kit や SLAMdunk データ解析ソフトウェアと併用可能

ワークフロー

SLAMseq Kit はトランスクリプトームワイドで定量的な新規の解析法である thiol (SH)- Linked Alkylation for the Metabolic Sequencing of RNA を基にしています(1)。細胞培養時に 4- チオウリジン(S4U)を添加し、新生 RNA に S4U を取り込ませます。その後、ヨードアセトアミド(IAA)により S4U をアルキル化し、ライブラリ作製後、シーケンス解析を行います。ライブラリ作製の逆転写の過程で、アルキル化された S4U にはアデニン(A)ではなくグアニン(G)が合成されるため、チミン(T)からシトシン(C)への変換を解析することで元々存在している RNA と新しく合成された RNA をバイオインフォマティクなレベルで識別可能です(図 1)。Lexogen 社 QuantSeq Kit と併せてご使用いただけます。

SLAMseqのワークフロー
図1. SLAMseq のワークフロー
細胞培養時に 4-チオウリジン(S4U)を添加し、新生 RNA に取り込ませる(ウラシルの代わりに取り込まれる)。Total RNA を精製後、ヨードアセトアミド(IAA)を加え、S4U のチオール基をアルキル化する。Lexogen 社 QuantSeq 3' mRNA Seq library Prep kit でライブラリ作製する際の逆転写のステップで、カルボキシアミドメチル基(アルキル化された S4U)に対し、G(赤字)が合成される。元々存在した RNA は S4U を取り込んでおらず、逆転写の際、同部位には A(黒字)が合成されるため、T から C への変換を解析する事で元々存在した RNA と新生 RNA を区別する事ができる。

製品ラインアップ

SLAMseq Kit は metabolic RNA-Seq 実験のための S4U 取り込み条件検討用の試薬や S4U ラベリング用の試薬が全て セットになっています(表 1)。SLAMSeq Explorer Kit では、標的細胞における S4U の毒性評価や、S4U 濃度の最適化が可能です。また、SLAMseq Kinetics Kit の Anabolic Kinetics Module では RNA 合成を、Catabolic Kinetics Module では RNA 代謝を評価することが可能です。

表1. Lexogen 社 SLAMSeq Kit
Kit Type Module Application
SLAMseq Explorer Kit Cell Viability Titration Module
(Cat. No. 059.24)
  • Assess S4U toxicity in target cell lines
  • Optimize S4U labeling concentrations
S4U Incorporation Module
(Cat. No. 060.24)
  • Measure S4U uptake and incorporation rates using HPLC analysis
SLAMseq Kinetics Kit  Anabolic Kinetics Module
(Cat. No. 061.24)
  • Label newly transcribed RNA with S4U
  • Measure RNA synthesis kinetics
  • Analyze nascent RNA diff erential expression
Catabolic Kinetics Module
(Cat. No. 062.24)
  • Label existing RNA with S4U
  • Assess transcript stability
  • Analyze RNA degradation kinetics

アプリケーション

1. 新生 RNA および total RNA の差次的遺伝子発現プロファイリング

新生 RNA および total RNA の量を評価できるよう、SLAMseq では得られる情報の深度を拡大しています。検証のため、S4U 添加後の培養時間を 2 時間とし、タイムポイント(0 分、30 分、60 分、120 分)をとって anabolic kinetics 解析を行いました。

標識の最大効果を評価するため、コントロールで標準化した highest treatment level(T2)を log fold changes(LFC) で表し、0 分後と 120 分後の 2 点で比較しました(図2)。実験開始時(0 分後)では、新生 RNA と total RNA の LFC は同様でしたが、120 分後には、新生 RNA の LFC は total RNA と比較し上昇しました(図2、緑)。コントロールと比較した T2 の新生 RNA 量のダウンレギュレーションは標識により転写産生が阻害されていることを示しています。一方、total RNA については、同期間で LFC はほとんど上昇しませんでした(図 2、黒)。

SLAMseq anabolic 解析における LFC プロットの比較
図2. SLAMseq anabolic 解析における LFC プロットの比較
HeLa 細胞を S4U を含む培地で 120 分培養した。RNA は 4 つの異なるタイムポイント(S4U 処理後 0 分、30 分、60 分、120 分)で回収した。アルキル化後、QuantSeq FWD ライブラリを作製し、1 サンプルあたり 5〜10 M リードで配列解析を行った。データ解析は SLAMdunk データ解析パイプラインを利用した。リードカウントは計算式(CPM+0.1)×(CRgene- CRglobal-t0)を用いて標準化した。
CPM:Counts Per Million、CR:Conversion Rate.

2. mRNA 合成とターンオーバーの動態解析

SLAMseq は個々の転写産物の RNA 合成および分解の動態を特異的に測定することが可能です。同様に、転写産物の合成、安定性、減少をグローバルに評価可能で、転写レベルや 転写後レベルで、遺伝子発現制御の観点から新たな情報が得られます。図 3 に示すように、HES1 や JUNB などの制御タンパク質をコードする遺伝子の mRNA は、通常は高い合成率とターンオーバー率ですが、NDUFA7 や RSP9 のようなハウスキーピング遺伝子の mRNA は、よりゆっくり転写、また分解されます。

RNA の合成と分解の経時変化
図3. RNA の合成と分解の経時変化
培地に S4U を添加し 24 時間培養後、RNA 合成量を測定した(S4U Pulse)。S4U を培地から取り除き、非標識のウリジンを添加後さらに 24 時間培養し、RNA の分解速度を測定した(U Stop)。Reproduced from Herzog et al.,(2017)(1)

SLAMdunk SLAMseq データ解析パイ プライン

Lexogen 社では、SLAMseq 3' mRNA-Seq ライブラリ作製キット(イルミナ社シーケンサー用)で作製したライブラリから得られたデータを解析するためのカスタムパイプライン SLAMdunk を提供しています。SLAMdunk ソフトウェアは Bluebee® ゲノミクスプラットフォーム上で利用可能で、SLAMseq 実験で得られたシーケンスデータを簡便に解析可能です(図4)。圧縮した fastq ファイルをアップロードし、適切な種を選択します。データを処理した後、SLAMdunkは T>C 変換率に関する統計と 3' UTR 領域に対するアラインメントをアウトプットします。結果は Bluebee® プラットフォームからダウンロード可能です。SLAMseq、QuantSeq、SLAMdunk を併せて利用することで、ハイスループットかつ時間分解の RNA-Seq 実験が可能となります。

SLAMdunk データ解析パイプライン
図4. SLAMdunk データ解析パイプライン

参考文献

  1. Herzog, V., et al. (2017) Thiol-linked alkylation of RNA to assess expression dynamics. Nature Methods. DOI: 10.1038/nmeth.4435

SLAMseq Explorer Kit

【品番:059.24の構成内容】

  • 4-Thiouridine
  • RNase-free Water
【品番:062.24の構成内容】
  • 4-Thiouridine
  • Reducing Agent
  • Carrier Substance
  • Elution Buffer
  • Digestion Buffer
  • Digestion Enzyme Mix
  • Sodium Acetate
  • RNase-free Water
  • Uridine Standard
  • 4-Thiouridine Standard
品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
SLAMseq Explorer Kit - Cell Viability Titration Module詳細データ LEX 059.24 24 PREP.
¥104,000
SLAMseq Explorer Kit - s4U Incorporation Module詳細データ LEX 060.24 24 PREP.
¥134,000

SLAMseq Kinetics Kit

【品番:061.24の構成内容】
  • 4-Thiouridine
  • Iodoacetamide
  • Organic Solvent
  • Sodium Phosphate
  • RNase-free Water
  • 4-Thiouridine
  • Iodoacetamide
  • Organic Solvent
  • Sodium Phosphate
  • RNase-free Water
【品番:062.24の構成内容】
  • 4-Thiouridine
  • Uridine
  • Iodoacetamide
  • Organic Solvent
  • Sodium Phosphate
  • RNase-free Water
  • Reducing Agent
  • Carrier Substance
  • Elution Buffer
  • Stopping Reagent
  • Sodium Acetate
品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
SLAMseq Kinetics Kit - Anabolic Kinetics Module詳細データ LEX 061.24 24 PREP.
¥118,000
SLAMseq Kinetics Kit - Catabolic Kinetics Module詳細データ LEX 062.24 24 PREP.
¥131,000

SLAMdunk Data Analysis for SLAMseq

QuantSeq 3' mRNA-Seq ライブラリ作製キット(イルミナ社シーケンサー用)で作製したライブラリから得られたデータを解析するためのカスタムパイプラインです。SLAMdunkソフトウェアは、Bluebee®下のミクスプラットフォーム上で利用可能で、SLAMseq実験で得られたシーケンスデータを簡便に解析可能です。
品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
SLAMdunk data analysis for SLAMseq integrated on Bluebee platform詳細データ LEX 063.02 1 ASSAY
[2 GB]
¥31,000
SLAMdunk data analysis for SLAMseq integrated on Bluebee platform詳細データ LEX 063.06 1 ASSAY
[6 GB]
¥57,000
SLAMdunk data analysis for SLAMseq integrated on Bluebee platform詳細データ LEX 063.12 1 ASSAY
[12 GB]
¥92,000
SLAMdunk data analysis for SLAMseq integrated on Bluebee platform詳細データ LEX 063.25 1 ASSAY
[25 GB]
¥170,000

【関連情報】

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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