免疫チェックポイントの阻害は今ではがん免疫療法におけるメジャーなアプローチとなりましたが、一方で一部の患者でしか効果が見られないという課題を抱えていました。この問題を解決するため、免疫チェックポイント阻害剤と他の医薬品との併用投与に関する研究が進められてきました。その中で近年はSTING (Stimulator of Interferon Genes)、PARP (Poly (ADP-Ribose) Polymerase) およびENPP (Ecto-Nucleotide PyroPhosphatase/PhosPhodiesterase) が併用剤のターゲットとして有用であるとされており、それぞれ以下のような生理的機能を持つことが知られております。
図1:免疫機能におけるSTING, PARP, ENPPの機能と抗がん剤研究のアプローチ
STING:樹状細胞の活性化やCD8陽性T細胞のプライミングなどに関与、その活性化により抗腫瘍効果を発揮
PARP:がん細胞におけるDNA修復やゲノム安定性に関与、その阻害によりがん細胞に対する免疫機能を発揮
ENPP:STINGパスウェイの阻害に関与、その阻害によりSTINGを介した抗腫瘍効果を発揮
Eurofins社ではこれらのターゲットに対して網羅的に評価可能なパネルサービスを提供しております。新奇性の高い抗がん剤の研究開発にぜひご利用ください。