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技術情報

記事ID : 10691

培養容器への各種マトリックスコーティング方法


下記プロトコールは各種マトリックスをコーティングする際の一般的なガイドラインです。実験を行う際には、それぞれの実験系に合わせて最適化を行ってください。

1 コラーゲン I コーティング

1-1 必要な試薬

・コラーゲン溶液(酸性溶液I-PC、濃度0.5%、細胞培養グレードのもの)
・0.01N塩酸溶液(滅菌済み)

※その他、コスモ・バイオ(株)取り扱いのコラーゲン商品もございます。
 ご使用方法は各商品の推奨プロトコールをご参考ください。

1-2 0.01%コーラゲン溶液の調製

・無菌的に0.5%コラーゲン溶液を0.01N塩酸溶液で希釈し0.01%コラーゲン溶液にします。
・滅菌容器中4℃保存します。

※希釈済のコラーゲン溶液もございます(コスモ・バイオ(株)品番:SCO

1-3 コーティングの方法

・コーティングは無菌的に行います。
・コーティングする培養容器の培養面が浸る程度の0.01%コラーゲン溶液を入れて直ぐに取り除きます。
(ガラスの培養容器をご使用の場合はコラーゲン溶液を入れて37℃で一晩静置後、洗浄してください)
・適当量の滅菌水もしくはPBS(-)等で1〜2回洗浄します。
・培養面が浸る程度のPBS(-)を加えて37℃で1時間以上静置後に静置で使用可能です(この状態で約7日保存可能)。
・使用する前に培養容器に入っているPBS(-) を除去してから使用します。

2 Poly-L-lysine(PLL)コーティング

2-1 必要な試薬

・Poly-L-lysine 101/5, sterile-filtered.(SCR社品番0413)
・滅菌水

2-2  PLL溶液の調製

・滅菌水で1000倍希釈(10μg/mL、用時調製)

2-3 コーティングの方法

・ コーティングする培養容器の培養面積1cm2あたり2μg(0.2mL)になるようにPLL溶液を加えます(細胞種によってはPLLの至適濃度を検討する必要があります)。
・乾燥に注意し、37℃で一晩静置。
・PLL溶液を取り除き、滅菌水で2回以上洗浄後、培養に使用します。

3 フィブロネクチンコーティング

3-1 必要な試薬

・FIBRONECTIN, Human 11(COI社 品番354008)
・滅菌水
・Hank's BSS(-)またはPBS(-)
※血清やCaおよびMgを含まない培地でも可

3-2 Fibronectin stock溶液の調製

・フィブロネクチンのバイアルに 1mLの滅菌水を加え、30分程度かけて溶解させます(1mg/mL)。溶解しづらい場合も、撹拌、混和はしないでください。
・溶解後の保存は、繰り返しの凍結/融解を避けるために、小分けして-20℃に保管します。溶液状態での保存は2週間以内に使用してください。

3-3 Fibronectin溶液の調製

・Hank's BSS(-)やPBS(-)で20倍希釈(50μg/mL、用時調製)

3-4 コーティングの方法

・コーティングする培養容器の培養面積1cm2あたり5μg(0.1mL)になるようにフィブロネクチン溶液を加えます(細胞種によってはフィブロネクチンの至適濃度を検討する必要があります)。
・乾燥に注意し、室温で1時間静置。
・フィブロネクチン溶液を取り除き、コートした培養面に傷をつけないように滅菌水で慎重に洗浄後、培養に使用します。

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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては
使用しないように、十分ご注意ください。


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