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植物の発生 細胞を組み合わせる

PLANT DEVELOPMENT: Fitting Cells Together

Editor's Choice

Sci. STKE, Vol. 2005, Issue 275, pp. tw95, 15 March 2005.
[DOI: 10.1126/stke.2752005tw95]

要約 : Fuらは、葉細胞の形態形成におけるROP2およびROP4グアノシントリホスファターゼ(ROP2/4、植物特異的なRhoファミリーのGTPase)の役割を調べ、細胞の形態はROPが介する2つの拮抗性経路に依存することを突き止めた。シロイヌナズナ(Arabidopsis)の葉表皮性細胞は、ジグソーパズル様のパターンで成長し、ある細胞からの葉がその隣にあるくぼみ(頸部)に適合する。ROP4ノックアウト変異体において、ROP2をRNA干渉(RNAi)により阻害すると、葉の発生が抑制された。表層の微小繊維(野生型細胞の伸展領域と会合する)は、ROP2/4を欠損する細胞には存在していなかったのに対し、通常頸部領域とのみ会合する微小管の束は、細胞全体で認められた。ROP相互作用CRIBモチーフ含有タンパク質4(RIC4)は、野生型細胞の初期の葉および葉の先端部にみられたのに対し、活性化ROP2(蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)法で観察したところ、RIC4と相互作用していた)が発現すると、RIC4は細胞表層全体に分布した。RIC4を過剰に発現させたところ、微小繊維の蓄積および分布が増加したのに対し、RIC4をノックダウンすると、微小繊維の蓄積は減少し、葉の形成は抑制された。対照的に、微小管とともに局在しROPの標的であるRIC1は、微小管の束化を促進し、葉の伸長を阻害した。原形質膜に会合する活性化ROP2は、RIC1に結合し、RIC1を微小管から隔離した。FRET法をさまざまな変異体の評価とともに行ったところ、RIC1は、ROP2とRIC4との相互作用を阻害し、微小繊維の蓄積および葉発生の進行を抑制することが示された。脱重合の実験により、この作用は少なくとも部分的に、RIC1による微小管の組織化の促進に依存していることが示された。以上より、ROP2/4の局所的活性化は、これら2つの拮抗性経路の制御とともに、葉を形成する細胞の領域およびくぼみを形成する領域を定義するようである。Settlemanは、Previewにおいてこの研究を取り上げ、動物の発生との関連についてコメントしている。

Y. Fu, Y. Gu, Z. Zheng, G. Wasteneys, Z. Yang, Arabidopsis interdigitating cell growth requires two antagonistic pathways with opposing action on cell morphogenesis. Cell 120, 687-700 (2005). [Online Journal]

J. Settleman, Intercalating Arabidopsis leaf cells: A jigsaw puzzle of lobes, necks, ROPs, and RICs. Cell 120, 570-572 (2005). [Online Journal]

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