• ホーム
  • 熱ショック HSF1活性化と翻訳の関連性

熱ショック HSF1活性化と翻訳の関連性

Linking HSF1 Activation to Translation

Editor's Choice

Sci. STKE, Vol. 2006, Issue 328, pp. tw105, 28 March 2006.
[DOI: 10.1126/stke.3282006tw105]

要約 : 細胞は、熱ショックタンパク質(HSP)やその他の細胞保護タンパク質の含有量を増加させることによって熱ストレスに耐えて生き延び、過剰の構造異常タンパク質の毒性を防止する。さらに、熱ショックは翻訳を阻害し、細胞骨格を破壊する。HSPの発現増加は、ストレスのない細胞では不活性なモノマー状態にある転写因子HSF1の活性化により仲介される。Shamovskyらは、熱ショックをかけた細胞由来の細胞溶解液中の翻訳伸長因子eEF1aおよび熱ショックRNA-1(HSR1)と名づけられた非コードRNAが、固定化された組換えHSF1に結合することを発見した。HSF1から溶出されたeEF1a-HSR1複合体は、電気泳動移動度シフトやDNA結合活性、HSF1の三量体形成の測定することによって、in vitroでHSF1を活性化することが示された。培養細胞を用いたアンチセンスオリゴヌクレオチドまたは低分子干渉RNA(siRNA)実験により、HSR1がHSF1の活性化およびHSP72(HSF1の標的遺伝子によりコードされる)の合成の促進に不可欠であり、HSR1を欠損する細胞は致死的熱ストレスにより、より早く死ぬことが実証された。これらの結果は、熱ショック応答時の遺伝子発現の活性化における非コードRNAの役割を実証し、eEF1aが熱により誘導される翻訳の停止と熱ショック応答の促進とを結びつけるメカニズムを説明することを示すものである。

I. Shamovsky, M. Ivannikov, E. S. Kandel, D. Gershon, E. Nudler, RNA-mediated response to heat shock in mammalian cells. Nature 440, 556-560 (2006). [PubMed]

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る