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RNA コアクチベーターとして保存される非コードRNA

RNA:
Noncoding RNA Conserved as Coactivator

Editor's Choice

Sci. STKE, Vol. 2006, Issue 339, pp. tw196, 13 June 2006.
[DOI: 10.1126/stke.3392006tw196]

要約 : タンパク質生化学の理解の深まりは、細胞の生理機能の調節に対する「タンパク質中心的」な観点、および非コードRNA(脊椎動物では極めて高度に保存された配列を持つものもある)の予想される機能の相対的軽視をもたらしてきた。Fengらは、このような非コードRNAがニューロン発生の制御に関与していると考えている。このグループは初期の研究によって、Evf-1が発生パターン形成の調節因子であるソニックヘッジホッグに応答して発現する非コードRNAであることを同定した。今回の研究は、Evf-2およびソニックヘッジホッグに応答して同様に発現するEvf-1の選択的スプライシング型の役割を探るものである。Evf-2は、発生時に機能する転写因子をコードするDlx-5およびDlx-6の2つの遺伝子の間にコードされている。この遺伝子間領域にはDlx5/6エンハンサーも含まれている。マウス神経細胞株を用いたレポーターアッセイにより、Dlxファミリーに属する別の転写因子Dlx2に対するDlx-5/6エンハンサーの転写応答をEvf-2が亢進させることが示された。タグ標識したEvf-2とDlx-2分子はトランスフェクト細胞から共免疫沈降し、内在性のEvf-2とDlx-2分子もラット胚細胞から共免疫沈降することから、この転写調節は分子複合体におけるEvf-2とDlx-2との相互作用に起因すると考えられた。著者らは、この相互作用は転写調節性非コードRNA(trRNA)がホメオドメインを含有する転写因子の活性を調節する新たな調節様式ではないかと提案している。また、これらの結果は非コードRNAの機能的重要性を浮き彫りにし、いわゆる「超保存」非コードRNA配列が4億5000万年の進化を経て90%を超える配列保存を示す理由を説明するうえで役立つものであるとも述べている。

J. Feng, C. Bi, B. S. Clark, R. Mady, P. Shah, J. D. Kohtz, The Evf-2 noncoding RNA is transcribed from the Dlx-5/6 ultraconserved region and functions as a Dlx-2 transcriptional coactivator. Genes Dev. 20, 1470-1484 (2006). [Abstract] [Full Text]

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