• ホーム
  • 免疫学:家路へのシグナル伝達

免疫学:家路へのシグナル伝達

Immunology Signaling the Way Home

Editor's Choice

Sci. STKE, 6 March 2007Vol. 2007, Issue 376, p. tw73
[DOI: 10.1126/stke.3762007tw73]

Elizabeth M. Adler

Science's STKE, AAAS, Washington, DC 20005, USA

要約 : T細胞は、最初に活性化された領域に対応するリンパ節外組織へと「ホーミング」する。たとえば、腸に付随するリンパ組織で最初に活性化されたエフェクターT細胞は腸にホーミングするのに対して、皮膚に付随するリンパ節において活性化されたT細胞は皮膚に戻る。この優先的遊走は、異なる領域に存在するリガンドを認識するT細胞上の受容体を樹状細胞(DC)が誘導することに依存する(Mebius参照)。Sigmundsdottirらは、活性型のビタミンD3(1,25(OH)2D3)への曝露によって、in vitroで活性化されたT細胞上のCCケモカイン受容体10(CCR10)の発現が促進され、その結果T細胞はCCR10リガンドCCL27(表皮ケラチノサイトにより分泌されるケモカイン)に向かって遊走することを突き止めた。しかし、腸へのホーミングに関与する受容体の発現は阻害された。1,25(OH)2D3によるCCR10発現の誘導は、ナイーブT細胞ではインターロイキン‐12に依存したが、1,25(OH)2D3曝露前に活性化されていた細胞ではこの依存性はみられなかった。マイクロアレイ解析により、単球由来のDCは、不活性ビタミンD3(コレカルシフェロール、太陽光に曝露した皮膚において産生される)を1,25(OH)2D3へと変換するのに必要な酵素を発現することが明らかになった。さらに、T細胞‐DC共培養、単球由来DC、皮膚リンパ管から分離されたDCは、いずれも不活性型ビタミンD3を1,25(OH)2D3に変換した。T細胞が共培養DCにより活性化されると、コレカルシフェロールがCCR10の発現を促進した。CD3とCD28に対する抗体による活性化時にはコレカルシフェロールは効果がなかった。以上より、DCは表皮由来のビタミンD3を皮膚へのT細胞のホーミングを誘導するのに利用可能な型へと変換すると、著者らは提案している。

H. Sigmundsdottir, J. Pan, G. F. Debes, C. Alt, A. Habtezion, D. Soler, E. C. Butcher, DCs metabolize sunlight-induced vitamin D3 to "program" T cell attraction to the epidermal chemokine CCL27. Nat. Immunol. 8, 285-293 (2007). [PubMed]
R. E. Mebius, Vitamins in control of lymphocyte migration. Nat. Immunol. 8, 229-230 (2007). [PubMed]

E. M. Adler, Signaling the Way Home. Sci. STKE 2007, tw73 (2007).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る