免疫学 
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Immunology
Landmine

Editor's Choice

Sci. Signal., 2 December 2008
Vol. 1, Issue 48, p. ec411
[DOI: 10.1126/scisignal.148ec411]

John F. Foley

Science Signaling, AAAS, Washington, DC 20005, USA

要約 : 好酸球は、アレルギーや寄生生物に対する免疫応答において重要な顆粒性白血球であり、インターフェロン-γ(IFN-γ)およびケモカインCCL11などの因子の刺激を受け、顆粒として知られる細胞内貯蔵部位に見られるサイトカイン、カチオン性タンパク質、加水分解酵素のようなエフェクタータンパク質を分泌する。さらに、好酸球の細胞溶解は、無損傷の顆粒の放出させて組織への沈着を引き起こす可能性がある。しかし、このような無損傷顆粒の機能は不明である。Nevesらは、ヒト好酸球から無損傷顆粒を調製してフローサイトメトリー解析および電子顕微鏡解析を行い、分泌小胞や細胞膜の混入がないことを示した。顆粒は、IFN-γまたはCCL11に応答し、様々なサイトカインに加えて、好酸球カチオン性タンパク質(ECP)およびβ-ヘキソサミニダーゼを放出した。フローサイトメトリー解析により、IFN-γ受容体、およびCCL11に対するGタンパク質共役受容体であるCCR3が、顆粒の外部表面に存在することが示された。チロシンキナーゼ、プロテインキナーゼC(PKC)、p38マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)の阻害薬が、IFN-γに依存する顆粒からのエフェクタータンパク質の放出を阻害したのに対して、p38MARKの阻害薬およびGi共役CCR3を阻害する百日咳毒素は、CCL11に依存する顆粒内容物の放出を遮断した。ウェスタンブロットによって、未処理の顆粒と比較して、いずれかの刺激因子に応答する顆粒内のPKCおよびp38MARKのリン酸化、すなわち活性化が亢進していることが示された。最後に、小胞分泌の阻害薬であるbrefeldin Aは、IFN-γおよびCCL11に依存する顆粒からのECPおよびβ-ヘキソサミニダーゼの放出を用量依存的に遮断した。合わせて考えると、これらのデータから、細胞外の無損傷好酸球顆粒における機能的なシグナル伝達経路は、IFN-γおよびCCL11に応答する顆粒タンパク質の分泌を媒介することが示唆される。著者らは、この経路は、好酸球依存性の免疫応答に寄与するかもしれないと提案している。

J. S. Neves, S. A. C. Perez, L. A. Spencer, R. C. N. Melo, L. Reynolds, I. Ghiran, S. Mahmudi-Azer, S. O. Odemuyiwa, A. M. Dvorak, R. Moqbel, P. F. Weller, Eosinophil granules function extracellularly as receptor-mediated secretory organelles. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 105, 18478-18483 (2008). [Abstract] [Full Text]

J. F. Foley, Landmine. Sci. Signal. 1, ec411 (2008).

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