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細胞生物学 
不規則シグナルに対する調節性応答

Cell Biology
Regulated Responses to Irregular Signals

Editor's Choice

Sci. Signal., 14 April 2009
Vol. 2, Issue 66, p. ec127
[DOI: 10.1126/scisignal.266ec127]

L. Bryan Ray

Science and Science Signaling, AAAS, Washington, DC 20005, USA

要約 : ホルモンやサイトカインの作用に関する実験では、活性化化合物の存在下または非存在下で培養された細胞の応答を比較することが多い。しかし、in vivoでは、細胞は、ときには不規則であったりパルス状であったりことがある刺激量の変動を経験する。Ashallらは、サイトカインである腫瘍壊死因子-α(TNFα)の短パルス曝露に対する転写因子NF-κB(免疫機能における転写反応の主要メディエーター)の応答について検討した。この転写因子の核内または核外へ移行の周期的変動は、細胞をTNFαのパルスへと曝露することによって同期することがあった。さらに、特定の遺伝子の転写が活性化されるかどうかは、刺激の頻度およびその結果として起こるNF-κB移行のタイミングに依存した。炎症組織の細胞では、TNFαによる刺激が同様に変動する可能性があり、したがって、細胞が受け取ったシグナルのタイミングによって異なる方法で応答する可能性がある。

L. Ashall, C. A. Horton, D. E. Nelson, P. Paszek, C. V. Harper, K. Sillitoe, S. Ryan, D. G. Spiller, J. F. Unitt, D. S. Broomhead, D. B. Kell, D. A. Rand, V. Sée, M. R. H. White, Pulsatile stimulation determines timing and specificity of NF-κB-dependent transcription. Science 324, 242-246 (2009). [Abstract] [Full Text]

L. B. Ray, Regulated Responses to Irregular Signals. Sci. Signal. 2, ec127 (2009).

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