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ついに大量破壊兵器の証拠が得られた

Finally, Proof of Weapons of Mass Destruction

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2003, Issue 203, pp. pe42, 7 October 2003
[DOI: 10.1126/stke.2003.203.pe42]

Ian T. Baldwin*

Department of Molecular Ecology, Max Planck Institute for Chemical Ecology, Hans-Knoll-Strase 8, 07745 Jena, Germany.
*Corresponding author. Fax, +49-3641-571-102; E-mail, baldwin@ice.mpg.de

要約 : 他感作用(アレロパシー:allelopathy)(他の種に害を与えるためにある種が化学物質を使用すること)は、確立された群落に対する外来植物の侵略が成功するための鍵である可能性がある。Baisらは、ヤグルマギクの一種(Centaurea maculosa)が、土壌の真菌による誘発に反応して、真菌に対して効果のない防御を始め、その結果、近隣の植物に対して広い地域にわたる横断的な被害を与えることを示している。具体的には、ヤグルマギクの根から放出されるフラボノイド(-)-カテキンにより、大量の活性酸素種(ROS)を介した抗酸化能の破綻とCa2+シグナル伝達が生じ、ヤグルマソウによりその生息地を侵略されている適合していない在来種に急速な細胞死がもたらされる。根は(+)鏡像異性体と(-)鏡像異性体のいずれも放出するが、大量破壊兵器として働くのは(-)鏡像異性体だけである。(+)鏡像異性体は、土壌に発生した多くの細菌性病原体の増殖を阻害する。競合を有利にするためにアポトーシス反応を誘発する現象は、相互作用する生物のゲノム間におけるシグナルのクロストークの一例であり、ある生物の内部シグナル伝達が、適応するよう表現型を調節するために、他の生物によってどのように利用されうるかを浮き彫りにしている。本研究は、他感作用の相互作用の強い状況証拠を提供するものであるが、(-)-カテキン放出を遺伝子操作することで、これらの反応が現実に起こるかどうか判断することができよう。植物からの二次代謝産物の放出を正確に遺伝子操作することは、生態学の研究に有益であろう。

I. T. Baldwin, Finally, Proof of Weapons of Mass Destruction. Sci. STKE 2003, pe42 (2003).

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