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ストレス、タンパク質の(ミス)フォールディング、シグナル伝達:レドックスの関係

Stress, Protein (Mis)folding, and Signaling: The Redox Connection
Roberto Sitia* and Silvia Nerini Molteni

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2004, Issue 239, pp. pe27, 29 June 2004
[DOI: 10.1126/stke.2392004pe27]

Roberto Sitia* and Silvia Nerini Molteni

niversita Vita-Salute San Raffaele, DiBiT, San Raffaele Scientific Institute, Via Olgettina 58, 20132 Milano, Italy.
*Corresponding author. Tel: 39-02-2643-4763, fax: 39-02-2643-4723, e-mail: r.sitia@hsr.it

要約 : タンパク質の機能には正しいフォールディングが必要不可欠であり、このことから洗練されたシャペロン系が進化した。タンパク質のフォールディングは主に細胞質と小胞体(ER)内で起こる。これら2つのコンパートメントの中では、レドックス環境とイオン環境が異なり、そこでフォールドされるタンパク質の機能と方向性が異なることから、別々のシャペロンネットワークが必要になった。いずれのネットワークもレドックス状態に対するシステインの非常に強い感受性を利用しているが、サイトゾル(還元的状態)とER(より酸化的状態)の異なる状態を反映して、逆方向に応答する。したがって、サイトゾルのシャペロンHsp33は、酸化に応答して活性型の二量体を形成し、応答を熱ストレスと酸化ストレスに関連付け、細胞にその経験を「思い出させる」ことができる。Hsp33が還元される際にフォールドされたタンパク質が解離するのに対し、フォールドされていない基質が解離するのは、基質を再フォールディングできるシャペロン複合体がさらに存在する場合だけである。対照的に、ERの酸化還元酵素であるタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)は、主に還元された場合にシャペロンとして機能するようである。システインは、チオール基の反応性が高いため、フォールディングを制御し、タンパク質の構造と機能を可逆的に変化させるために用いることのできる分子スイッチとなっている。システインの酸化は、特定の基質を変化させ、シグナル伝達カスケードを伝播するのに、タンパク質リン酸化と同等に用途の広い系を提供している。さらに、システインは異なる変化を受けることができるため、環境中のレドックス変化を迅速に報告し、それに対して応答する分子コードになるという重要な利点がある。

R. Sitia, S. N. Molteni, Stress, Protein (Mis)folding, and Signaling: The Redox Connection. Sci. STKE 2004, pe27 (2004).

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